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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

八栗山ひまわりツーリング [ムルティストラーダ日記]

先週末に行った、高松方面日帰りツーリングのつづき。
竜王山の山頂にがっかりしたあとは、日本最大の農業ため池、満濃池のあるまんのう町へ赴いた。
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まんのう町には100万本といわれる数のひまわりを栽培する畑があり、毎年ひまわりが咲くころには町を挙げてひまわり祭りが開催されているのだ。
そして今回の旅の主目的、ケーブルカー乗りつぶし旅の第16弾、八栗ケーブルに行ってきた。

10:00ごろ、満濃池に到着。
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ため池とはいえ、堰はちょっとしたアースダムの規模がある大きなものだ。
1300年も前に作られたと言われ、弘法大師が杖をついて水を湧き出させたという伝説もある池だ。

水不足が心配された今年の梅雨だったが、この日はなみなみと水をたたえていた。
堰からは水田へ引く水が涼しげな音を立てている。
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ここらも少し歩いて見て回りたかったが、竜王山でのタイムロスがあり、あまりのんびりとはしていられなくなってしまった。

ひまわり畑はJR土讃線、塩入駅の近くにある。
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土讃線のホームの周りには撮り鉄さんたちが何人か、カメラを構えて待っていた。
なにが来るのだろう?
駅に掲示された時刻表では普通列車が1時間後に来るだけだし…臨時列車かな?
踏切が鳴り始めてやってきたのはJR四国2000系気動車の特急「南風」だった。
慌ててカメラを構えたものだから、ぜんぜんピントが合ってない。
そうか、ここは特急も走るんだったっけ。
あまりにのどかな風景に、のんびり走るキハしか想像していなかった。
特急「南風」はそれこそ風のごとく塩入駅を通過していった。
新快速が田んぼの中を130km/hとかで運転する線区の沿線に住んでいるのに、このときは走り抜ける特急の速度がやたらと速く感じてしまった。
JR四国の気動車はなかなかかっこいいねぃ。
山陰本線の特急「おき」なんか、初めて見たときは通勤電車かと思ってしまったぞ。

では、本題のひまわり畑。
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大輪のひまわりが視界を埋め尽くす。
ここ何年も、こんなに大きな花を付けたひまわりは見たことがなかったな。

ひまわり祭りの催しのひとつか、写生大会にいそしむ親子連れも多くみられた。
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30分あまり、ひまわり畑をうろうろして、昼飯にした。
フェリーを下りた朝5時に、コンビニに寄っておにぎりを2つ食べただけだったから、腹ぺこだ。
本当なら10時ぐらいに昼飯にするつもりだったのだけど…
やってきたのは琴平町のうどん屋「むさし」。
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やっぱ、うどん県にきてうどんを食わない手はないよね。
ってなわけで、もちろん注文したのはカレーうどん。
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うどんのコシはまちがいなく本場の讃岐うどん。
カレーうどんのカレーというと、カレーをうどんつゆで溶いたようなシャバシャバなのがふつうだが、ここのはこってり濃厚だ。
もっちりとした讃岐うどんに負けてないし、殺してもいない。
味はスパイシーなパンチはないが、うどんに合わせて、鰹だしの香りが高い。
最強のカレーうどんに大満足。

琴平からはR32を淡々と走り高松へ戻る。
途中でひまわりカラーの琴平電鉄をロケハンしながら…なんてもくろみもあったのだが、時間は押しているし、もう暑くて寄り道なんてしている体力的な余裕もない。
ひとまず、R32沿いにある道の駅「滝宮」に寄って水分と塩分を補給。
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うまいとウワサのカレーうどんの次は、まずいとウワサの醤油サイダー。
炭酸と醤油のコラボはどれだけまずいんだろうと、怖いもの見たさ的なトライ。
が、口に含んだ瞬間はなんのことはない、さっぱりしたサイダー。
なんだ、案外イケルじゃないか。
と思ったら、後味が醤油だ。
なんというか、醤油特有の発酵臭とでもいうのか、ちょっと鼻につんと来るあのにおいがゲップとともに戻ってくる。

うへー、こりゃちょっとさわやかじゃないな。

じりじりと照りつける日差しとアスファルトの照り返しに焼かれながら、交通量の多い高松市街を通過して八栗ケーブルの八栗登山口駅に到着。
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ここのケーブルカーはなかなか味のあるデザイン。
昭和30年代の「モダン」が郷愁をそそる。
わたしの生まれる以前のころの乗り物はなにかと心惹かれるデザインが多い。
幼少期は、はとバスの屋根の上に乗っかったロケットのような構造物にあこがれて、大人になったらはとバスの運転手になりたいとさえ思ったものだ。

車体はぴかぴかで、車内もきれいに整備されていて、古くささを感じさせない。
まるでタイムスリップしたような気分にさせられる。
そんなケーブルカーの乗務員席には似つかわしくない装置が…
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いや、でも、これももう懐かしのアイテムになりつつあるな。
かつてソニーのカーオーディオ部門が元気だったころを知らない世代には、単なる業務用の装置にしか映らないかもしれない。
携帯電話に「くるくるピッピ」のジョグダイヤルが採用されていたころ、ソニーのカーオーディオにはロータリーコマンダーというオプションが用意されていた。
両面テープでステアリングコラムの脇などに貼り付けてオーディオユニットを手元でコントロールできる電波リモコンがあったのだ。
八栗ケーブルでは車内に流されるBGMを再生するのに使われていた。

録音された車内アナウンスは不明瞭で、上りはなんの曲だかわからないが地元の民謡のようだった。
下りもアナウンスによると「ナントカにゆかりのふかい」ってことで、NHKでかつて放送された「シルクロード」という番組のテーマ曲だった。
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八栗山上駅に到着。
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駅を出てすぐのところから見上げる八栗山はなかなか荘厳だ。
八栗山というのは通称で、正式には五剣山と言うそうだ。
その名の通り、峰が5つ連なり、左から一峰、二峰、三峰、四峰とつづき、右端の平らに見える部分が五峰だそうだ。
事前の調べによると、これらの峰に登る人もいるようだが、その写真を見る限りでは単独で歩くのは危険な感じがする。

このとき13:00をまわったころ。
当初はケーブルカー沿いの道を散策しながら下るつもりだったが、高松出港の時間も迫っている。
それに、きっとこれ以上は熱中症にかかってあとでつらいことになりそうだ。
早々に下りのケーブルに乗り込んで、八栗山をあとにした。

13:30、高松港に戻ってきた。
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乗船するのは14:30発の「こんぴら2」。
屋根の上になにかある。
航行用のレーダードームか?

とおもったら、奇妙なオブジェ。
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瀬戸内国際芸術祭ってことで、現代美術作家のヤノベケンジによる「トラやん」だそうな。
手に持っているのはオリーブのようだ。
そういえば、高松港に入港するとき、なにやら斬新な塗装の屋形船みたいなのがいたが、後で調べたらそれもヤノベケンジの作品だったようだ。

無事、乗り遅れることもなく、醤油サイダーのおかげで熱中症にぶっ倒れることもなく、高松港を出港した。
洋上から牟礼半島の屋島を望む。
奥には五剣山の一峰が見える。
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展望甲板に立ってカメラを構えていると、汗が噴き出すほどの良い天気であった。
このころ、滋賀や京都では竜巻注意報が出るほど荒れた天気だったらしい。
船上からの景色も、神戸港が近づくにつれて雨雲が垂れ込め、時折、海に稲妻が走る。
神戸港についてすぐは雨雲のシンガリが小雨を降らせており、バイクを走らせるとメッシュジャケットにしみこむ雨粒の冷たさが気持ちいいぐらいだった。


さあ次は、8月の新月を狙って、夜の摩耶ケーブルに乗りに行くとしよう。
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やなぼー

なんかこのケーブルカー、良いな~(*^_^*)
でもやっぱり、カレーうどんか!
しばらく食ってないな~
今日の服は「白」だし・・・(^_^;)
by やなぼー (2013-07-18 09:13) 

あおたけ

見事なひまわり畑ですね〜!
しかもすぐ横に土讃線の線路があるなんて、
一度撮影に行ってみたいものです!
でも、ひまわりに限ったことではないのですが、
花がきれいに咲いている時期を見計らって遠征するのって、
難しいものなんですよね〜(^^;)

そして八栗のケーブルカー、味のあるいい顔をしていますね〜!
まさにモダンという表現がぴったり。
by あおたけ (2013-07-18 18:46) 

nozzy

>やなぼーさん
ここのカレーうどんは白い服でも大丈夫。
粘度が高いので汁のしぶきが飛んだりしません。

>あおたけさん
開花情報が公式ブログとかで公表されているところはわりと狙っていけるのですが、そうでないところも多いですしね。
特に鉄道沿線の…となると、近場の観光地で満開でも、そのお立ち台は日の当たり方が違って花の開き具合が違うなんてこともありそうです。
それに、この日が見頃だろうという情報をキャッチしても、お忙しい方なら予定を合わせることも難しいでしょうね。
幸い、私は閑人ですので天気さえよければどこでも飛んでいきます。
by nozzy (2013-07-19 10:32) 

harukichi

しっかし・・・こんな濃厚なカレーうどん見たことない!
これじゃタダのカレールーをかけただけ??(笑)
ケーブルカーはすっごく雰囲気ありますね♪

by harukichi (2013-07-19 18:53) 

nozzy

ただし、このカレーをご飯にかけると少々物足りない味になってしまうかもしれません。
見た目はただ色が黒いカレーですが、うどんにマッチするように味付けされてましたよ。
by nozzy (2013-07-20 18:58) 

サットン

箸使いが苦手な私にとってカレーうどんは鬼門ですが、粘度が高いのなら大丈夫かも知れません。そういえば友人に誘われて食べた富山・高岡のカレーうどんもドロドロ系だったような。
でも、醤油サイダーは苦手かも・・・・・。
by サットン (2013-07-24 12:12) 

nozzy

なるほど、つかみやすいのは確かかもしれませんね。
わたしは、どんぶりから持ち上げるときにねっとりと重く、ちぎれそうな感覚をおぼえました。
by nozzy (2013-07-24 16:35) 

うえいぱうわ

しょ、醤油サイダーって、そうだったんですね。
自分では試す勇気がありませんでした(笑)
そのうち、味噌サイダーとか、ケチャップサイダー
なんてのも出てくるのかなあ。
どちらにしても、清涼って感じでは無いですね(笑)
by うえいぱうわ (2013-07-24 20:24) 

nozzy

調べていたら、醤油サイダーは千葉にもあるようですね。
熱中症対策にはオススメですよ。(笑
味噌はきっと最悪の事態になりそうですね。
ケチャップサイダーはトマトジュースサイダーみたいになっておいしいかもしれませんね。
醤油サイダーで実感したのですが、塩分は少量なら逆に甘さの引き立て役になるみたいです。
ケチャップもそんなにたくさん入れなければ、ピンク色のおしゃれな飲み物になるかもです。
by nozzy (2013-07-25 12:35) 

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