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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

三原山に行ってみた [旅日記]

先週、6月17日は三原山の火口を眺めに、伊豆大島まで泊まりがけで行ってきた。
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1986年に噴火して世間を騒がせた三原山。
ニュースで流れた衝撃的な映像は、その前年の日航機墜落事故とともに、わたしが子供のころの記憶として強く心に残っている。

神奈川県に引っ越してから旅の計画をいろいろ模索している中で、横浜や横須賀から船が出ていて以外と近いことを知り、30年前のニュースの現場に1度は行ってみようと温めていたのであった。

土曜の朝、8時に京急に乗って久里浜まで。
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通常は東京の竹芝埠頭からしか乗れない東海汽船の貨客船と高速ジェット船だけど、6月の土日だけは久里浜港に高速ジェット船が寄港するのだ。
貨客船は年に数回だけ横浜大桟橋から乗れる。
当初は折りたたみ自転車をかついて船に乗り、三原山登山口までヒルクライムのつもりだったが、ツレと行動を共にするとなると、ちとめんどくさい。
結局、現地でレンタカーを借りることにした。

乗り込むと船内はほぼ満席。
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予約なんかしなくても余裕かと思ったけれど、ヘタすりゃ予約した宿とレンタカーをムダにするところだった。

久里浜を出て1時間あまりで大島に到着。
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大島での入港先は岡田(おかた)港と元町港の2通りがあり、その日の天候によって異なる。
この日は波が少なく、元町港への入港だった。

元町港のすぐそばにあるレンタカー屋で手続きを済ませると、11時をまわっていたので早速、お昼ごはんを食べに島の南部へ向かう。
道路の脇には巨大なバウムクーヘン。
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1万5千年の歴史を刻むレコードだ。

計画していた寿司屋は予約でいっぱいだったので、近くで待機していたタクシー運転手に別の店を教えてもらって大関寿司に立ち寄った。
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注文したのは大島名物べっこう漬けをネタに使ったべっこう寿司。
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べっこう漬けというのは白身の魚を辛子醤油に漬けたもので、べっ甲のような色合いになることからこのように呼ばれる。
とろっとした食感の白身魚にピリッとした唐辛子と生姜の香りで後を引く美味さ。

さて、今回のレンタカーはダイハツ・コペン。
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初夏の海辺を走るなら、やっぱオープンカーでしょ。
えり子さんを連れてこられればいいのだけど、カーフェリーは運航してないのである。
しかしこのコペン、島の潮風の中を9万キロも走ったせいかボディ剛性はヨレヨレ。
ちょっとした舗装のひび割れを越えると、ステアリングコラムから何からブルブルと振動するぐらいだ。
でも、アップダウンとくねくね道が多い島の道を2速ホールドでのんびり走ると空気がさわやか。

午後1時頃に三原山の山頂口に到着。
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伊豆の方角を眺めれば、条件がよければこんな景色が見られるらしいのだけど…
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夏はさすがに富士山まで見通せないか。

さて、ここから山頂火口まで軽くトレッキング。
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とはいえ、全部舗装された遊歩道だけど。
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カルデラの平原の先には、急斜面に貼り付いたくねくね道。
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観光ガイドによると片道45分の散歩道である。

やや冷たい風が吹き、半袖でじっとしていると肌寒く感じるほどだけど、歩くとちょうどいい。
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満開のウツギと軽石がゴロゴロとする地面とが交錯する不思議な空間。
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道中には、かまぼこ形のシェルターがいくつも置かれている。
ツレが「これじゃ溶岩はいってきちゃうよね!?」とか言ってるが、入ってこなくても溶岩に囲まれたらこの中で蒸し焼きだ。
あくまでも飛んでくる火山弾から身を守るためのもの。

15分ほど歩いたところで、遠目に見た急勾配に突入。
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息を切らせながらぼちぼちと登る。
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沿道にはキイチゴが実を付けていた。
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そして黒糖の塊のような岩。
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見渡せば、外輪山と海。
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ぽつんと大島温泉ホテルが見える。
あとで露天風呂に入りに行こう。

遊歩道を30分ほど歩いて山頂をぐるっと周回する道に到着。
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この大岩は、飛んできた溶岩が積み重なってできたものらしい。
こちらは1984年に三原山に沈められた巨大怪獣の亡霊…らしい。
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山頂展望台に到着して一休み。
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時間はたっぷり余裕があるので、火口が見えるところまで歩いてみることにした。
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午後2時頃、火口を見下ろす展望台に到着。
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底が見えないぐらい深い。
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火口を一周するのもよかったが、ツレが早く温泉に入りたそうな顔をしてたので、来た道を戻ることにした。

山頂口からクルマで数百メートル下って、午後3時頃に大島温泉ホテルに到着。
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ここの露天風呂は絶景らしいので、ぜひ立ち寄ろうと計画していたのである。
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平原越しに三原山を眺める露天風呂。
39℃とぬるくて、のんびり浸かっていられる。
脱衣所がカビ臭いのが難点だけど、汗を流してさっぱりした。

山道を東へ下って午後4時頃、東京都立大島動物園に到着。
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離島にある入園無料の動物園ってことであまり期待はしていなかったが、思いの外楽しめた。
猛禽類のエサの時間で、ノスリがヒヨコを丸ごとついばんでるのもすごかったけど、フライングケージに飼育されているクジャクはしばらく見ていても飽きなかったなあ。
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フラミンゴやらカモやらが一緒に飼育された体育館ぐらいの大きさのケージで、観覧者も中に入ることができる。
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ほんの数メートル先でクジャクが尾羽を広げて振るわせると、ブィーンという震動音が聞こえてくる。
最初は何か飼育のための機械設備が動作し始めた音かと思ったぐらい。

5時の閉園時間ギリギリまで動物園に滞在した後で、今夜の宿であるコテージに帰ってきた。
屋根を開けたコペンは宿泊荷物さえ載らなくなってしまうので、先に荷物を預けて置いたのだ。
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4人以上ならここでバーベキューのオプションサービスもできるけど、今回は2人だけだったから、近くの居酒屋まで20分ほど歩いて夕飯にした。

翌朝は9時にチェックアウトして港に向かった。
日曜は予報通りの雨模様で、岡田港からの出港だった。
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12時頃に東京、竹芝桟橋に着いて帰途に就いた。



さて、つぎは秩父にツーリングにでも行こうかな。
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コメント 8

パグ太

この露天風呂はすごいですね!
火山までの間に何もない(○_○)

小さい島だし、フルオープンのコペンがぴったりですね(^^)
by パグ太 (2017-06-25 17:22) 

FD

お久しぶりですが、神奈川の生活は如何でしょうか?
BONSAI さんの記事を見て、ずっと昔のことを思い出しました。
むかしむかし、YS-11 で羽田→大島→三宅島→大島→羽田の便が
あったのですが、大島に着いてみますと、三宅空港は天候不良で
大島→三宅島往復は欠航が決定。
となりますと、次の大島→羽田便まで時間を持て余してしまいます。
すると、大島空港の職員さんが「三原山まで登ってみませんか?」
と言うことで、パイロット・CA 四人で車に乗せてもらい、ドライブを
楽しみました。
はっきりとは覚えていないのですが、三原山登山の途中で何かの店に
寄った記憶があります。
ローカル空港巡りの古き良き時代の話しでした。

by FD (2017-06-25 22:14) 

nozzy

>パグ太さん
天気が良くて、気温は暑くもなく寒くもない好条件で、オープンカーと露天風呂にはうってつけの日和でした。
夜は若干、雲が出てきて星空はあまりきれいにみられませんでしたが、またの機会に期待します。

>FDさん
バイク関係はお店が充実してて、もう滋賀には戻れませんね。(笑
昔は大島経由で三宅島に行く路線があったんですねえ。
今は調布飛行場から1日に何往復か飛んでいるようですが、その路線で就航している小型旅客機にも一度乗ってみたいものです。
それと、大島と三宅島や八丈島を結ぶヘリコプターも定期路線として運行しているようですので、近いうちに乗りに行ってみたいです。
by nozzy (2017-06-26 16:12) 

わたべ

ドライブ&トレッキング、ベストミックス?ですね。
でも、暑そうです。
by わたべ (2017-06-26 18:36) 

TS

自分も昔、かまぼこ型のシェルターに同じ疑問を抱いていた人です。
今にして思えば、溶岩の温度を舐めすぎですよね。(笑)

国内で噴火が起きる度に「火山マヂこえぇ~!!」と思うのですが、
そういえば東北の有名な山も活火山が多いんですよね。(爆)
ウチの実家近くでも十和田がありますし、日本に住んでる限りは
自然現象のひとつとして逃れられないものですから、せめて
防災の側面から上手く受け流す術は向上させていって欲しいものです。
by TS (2017-06-27 01:38) 

nozzy

>わたべさん
写真に写っている夏空は蒸し暑そうですが、気温は23℃ぐらいで快適でしたよ。
山の上の風はひんやりしていて、ツレなんか歩き始めてしばらくはウインドブレーカーを着こんでました。

>TS
東北ツーリングを考えるようになって、改めて東北の火山の多さを認識しました。
余談になりますが、同僚のインド人の認識では活火山は世界で数えても5つか6つだけだと思っていたそうです。
たしかに年がら年中、溶岩を垂れ流しているのはストロンボリとかキラウェアぐらいのものですけどね。
日本じゃしょっちゅう噴火が起きてるし、彼が訪れた箱根もついこないだ噴火したばかりだって言ったら驚いてましたよ。
by nozzy (2017-06-27 11:08) 

kokoro

オープンカーは狭いけど解放感を感じますよね(´▽`)
ただ、女性としては髪がバサバサになるのと
日焼けがツライとこですが
お連れ様は登山なさる方ですので問題ないですね(*'ω'*)
こちらの温泉の見晴らしの良さがいいですね
泉質は…海が近いから塩分がある泉質でしょうか
by kokoro (2017-07-01 09:44) 

nozzy

大島温泉は山の上にあるので海の塩分はなさそうです。
逆に火山が近いからと言って、硫黄臭ぷんぷんの温泉でもなかったです。
by nozzy (2017-07-13 04:57) 

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