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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

標高1,756m [旅日記]

11月の飛び石連休を利用して別府・高千穂へ出かけた旅の続き。
3日目は大分県と宮崎県の県境にある祖母山に登ってきた。
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日本百名山の1つに数えられ、宮崎県で一番高い山。
標高が低く、標準コースタイムも比較的短い山なのでなめてかかっていたが、険しい道のりに体中が筋肉痛になってしまった。宿を出たのは朝の6:00。
まだあたりは真っ暗で、濃い霧がかかっている。
これは早起きした甲斐があるかも…

山登りの前に向かった先は、高千穂町の外れにある国見ヶ丘。
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盆地状になった高千穂野町を霧が覆う日には雲海が見られるというので、期待して早起きしたのである。
宿の方によるときれいに雲海が見られる日は年に数回というハナシだったが、これはなんとも見事な雲海である。
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大崩山(おおくえやま)から朝日が昇ると、雲海を赤く照らして幻想的な景色を目に収めることができた。

目の保養を済ませてクルマで30分ほど、祖母山の北田に登山口へと向かう。
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登山口はダート林道の奥にあり、エリーゼではとてもじゃないがアクセスすることができない。
1人だったらムルティで来ることも考えたけれど、今回はツレと2人なので、別府でレンタカーを借りてきたのである。
借りたレンタカーは日産ジューク。
コンパクトカーながら最低地上高が高くて、デコボコの林道でも安心して走れる。
アルトワークスだったらアンダーガードをガリガリ擦るような路面でもへっちゃらだ。
7:40ごろに登山口に着くと、駐車場はほぼ満車。
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端っこの方に停めるスペースを見つけて山登りの支度に取りかかる。
7:50ごろに山登り開始。
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今回は風穴コースから登り、千間台コースで下って戻ってくる。
登り2時間50分、下り約2時間10分というのが標準コースタイム。
先日登った日光白根山よりも楽勝かと思って挑んだが…

初めは林道の奥を歩くイージーなルート。
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しかし、本格的に登山道に入ると沢を渡るポイントがいくつかあって、岩を跳んで渡るシーンも何度か。
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杉林の中を緩やかに歩くのもつかの間。
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階段の急登が現れる。
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しばらく行くと踏み跡を見失い、地図を広げて道を確認する。
地形図に描かれた登山道はどう見ても大岩がゴロゴロする沢をよじ登らなければならない方向に続いている。
地図を眺めて悩んでいると、後から登ってきた地元の方が追い越していく。
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やはり、沢を登っていくのが正解のようだ。
写真中央の奥、黄緑色のジャケットを着た方が歩いているのが見えるだろうか。
あそこまで登っていくのである。
その後も、涸れ沢のような急峻なガレ場をひたすら登る。
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だんだんと道を間違えているのではないかと不安になってくるが、ところどころにロープや赤布が結ばれているので、これをたどって登ることとなる。
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9:00ごろ、1,370m付近に到達し、尾根を巻く緩やかな道に出て一息。
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ここで西側斜面から東側に出るので、朝の日差しが当たるようになるので明るくなる。
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真っ赤に色づいたヤマモミジが朝の光に照らされて見事である。
ほっとしたのもつかの間に、再び急登が迫り、ついにはハシゴ登り。
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ハシゴを登るとこのコースの見どころの1つ、風穴が現れる。
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その後もひたすら急登を登る。
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ロープ場を越えたところで、9:30、1,490mに到達すると再び緩やかな道となる。
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30分で100m以上も標高を上げたことになるのか。
このあたりで木々がまばらになり、代わりに3mほどもある笹藪に視界を遮られる。
ところどころ、木の合間から大岩が見えるようになってきたが、あれが山頂だろうか…
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残念ながら山頂はまだまだ先で、この大岩の足下付近は再びハシゴ場とロープ場で岩をよじ登る難所だった。
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今年で一番険しい山登りだ。
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その岩登りを越えると、出迎えてくれたのは見事な絶景。
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九州の山ってこういう景色が多いのかなあ。
3年前にバイクツーリングの途中で立ち寄った釈迦岳からの景色もこんなふうに、切り立った崖の上から周りに広がる山並みを見渡す景色だった。
標高1,660mから山の南側をぐるりと見渡せる絶景ポイントでしばし休憩。
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北側をのぞき込むと、九重連山も見えた。
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東の雲の上には傾山(かたむきやま)
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西の彼方には阿蘇山も見えたけど、それはまたのちほど。

その後もけっして緩やかな道ではなかったけれど、沢や岩場をよじ登るに比べればずっと楽だった。
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霜柱がにょきにょきと生えた道を登ってあと一息。
10:30に山頂に到着。
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登山口から、休憩込みで2時間半。
標準コースタイムよりだいぶ早く到着できた。

再び西に目をやると阿蘇山。
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中岳から白煙が上がっているのが見える。

お昼は、宿の女将さんが作ってくれたおにぎり。
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昨晩の残りだけど、ムカゴごはんをおにぎりにしてくれた。
山のてっぺんで食べるおにぎりはサイコー!

山頂の景色とおにぎりに癒やされて、11:00に下山を開始。
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登ってきた道を数十メートルほど戻ったところで分岐を北へ折れる。
冒頭でも述べたように、千間台コースを下って登山口へ戻る。
登ってきた風穴コースのあの岩登りを下るのはしんどい。
風穴コースの険しさは想定外だったが、下りを別ルートで計画していたのは正解だった。
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とはいえ、千間台コースは赤土でぬかるんだ箇所が多く、足下に気を遣う。
11:50ごろ、開けた国観峠に到着。
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振り返ると、山全体が紅葉で色づいていた。
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高千穂峡では時期を外した紅葉狩りだったが、雲ひとつない天気の下、いい紅葉狩りになった。
県境の尾根を、アップダウンを繰り返してサクサクと歩く。
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12:15ごろ、大分県と宮崎県、熊本県の3県の県境に到着。
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12:30ごろ、千間台を通過。
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写真ではわかりにくいけれど、緩やかな斜面に林が広がり、木漏れ日が気持ちいいボーナスステージだ。
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見上げれば赤、黄、緑。
淡々と下り、12:50ごろに1,350m地点まで降りてきた。
ここで尾根から外れて沢へ向かって降りていくのだけど、地図上では尾根道との分かれ道として書かれている。
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よく見れば、たしかに尾根伝いの方向に、うっすらと踏み跡があるようだ。
この先は上級者コースかな。
13:30ごろ、駐車場に戻ってきて山登り終了。
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下りも2時間半で、コースタイムよりは若干多くかかった。

下山後すぐに出発すれば、16:00前には別府に着く計算だったが、あんまり険しい登りだったせいか、しばらく駐車場で休憩してた。
早く戻っていたら、初日に断られた砂湯に挑戦していたのだけど、もうそんな元気もなくて、フェリー乗り場の待合室で二人して伸びてしまった。

帰りはフェリーで宿泊しながら大阪まで移動して帰宅した。
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天気もよくて、いい旅になった。

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わたべ

ハードな登山のご褒美は、雄大な景色ですね。
紅葉は、終わりがけかな。
by わたべ (2016-11-28 18:11) 

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