ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。
河口湖一周ツーリング [ムルティストラーダ日記]
先週末の日曜日は、今シーズン初のバイクツーリングに河口湖まで行ってきた。
高層雲が空一面に広がり、青空に映える富士山とまではいかなかったものの、山頂まで雲がかかることなく雄大な富士の姿に圧倒される風景を楽しんできた。
先週、滋賀に帰って秘密基地からムルティストラーダを引っ張り出して、神奈川まで自走して戻ってきた。
久しぶりのムルティはきっと去年より重く感じてしまうだろうなと覚悟したが、思いのほかひらひら走れて、秘密基地の近所の桜スポットに寄り道したくなるぐらい。
話は戻って河口湖ツーリング。
当初は富士山を眺めながら河口湖一周し、富士スバルラインを往復して帰ってくるつもりだったのだけれど、スバルラインはまだ4合目までの営業だったので、それならば吉田ルートを5合目まで歩いてみようと方針転換。
結局、バイクで走るよりもトレッキングがメインの旅となった。
朝は圏央道を経由して中央道支線の河口湖ICまでひとっ走り。
クルマの量は多かったものの順調な流れに乗って1時間少々で富士パインズパークに到着。
まだ花が咲きそろわない白い花(コブシかな?)の枝越しに見上げる富士山は圧巻の一言。
でっけープッチンプリンやでー
富士山に向かって真っすぐ走る山梨県道701号の終点、中の茶屋に到着したのは7:50ごろ。
ここからフラットダートかと思って期待したものの、デコボコに荒れたコンクリート舗装だった。
狭い舗装林道を2㎞ほど駆け上がり、標高1450mの馬返に到着。
ここまでは富士急富士山駅から定期運行されている路線バスでもアクセスできる。
バス停の脇には駐車場もあり、この日の朝はすでに10台ほどの先客がいた。
地元の富士山ナンバーのほかは東京、神奈川のナンバー、なにわナンバーや三河ナンバーのクルマもいた。
鉄の馬を降りて、歴史の深い登山道をたどる歩みを進めたのは8時を少し回ったころだった。
富士スバルラインが開業した1964年まで、吉田ルートは馬返から登るのが主流だったようで、登山口には身支度を整える多数の登山者でにぎわっていたらしく、茶屋の跡がならんで廃村集落のよう。
禊所 跡の手前には鳥居があり、狛犬ならぬ狛猿が向かい合う。
この登山道が富士山信仰の参道であることを如実に表している。
狛猿くんの表情がなんだかうつろで、物寂しい雰囲気を感じてしまうのはわたしだけだろうか。
つい、富士のすそ野の森では木の枝にぶら下がったお腐乱スの人にばったり出くわして、シェーッ!とかなるのを想像してちょっと尻込みしてしまう。
ああいうのは青木ヶ原だけだよね、きっと。
馬返からしばらくはなだらかに登る。
幅の広い道は火山性の石ころを敷き詰めた石畳でとても歩きやすい。
まばらに生えたシラビソとまだ枝葉を付けていない落葉樹のおかげで明るく、さっきまでの不安感も吹き飛んだ。
いやー、北側斜面だし曇り空の朝だし、もっと鬱蒼とした森を想像していただけに足取りが軽くなる。
小一時間ほど歩いて9時ちょうど、2合目(標高1700m)の小室浅間神社 の奥宮に到着。
破れ具合が甚だしい。
半分倒壊している拝殿の向かいには雪崩のせいか、巨木が2本、並んでへし折られてる。
ちょっと落ち着かない雰囲気だけど、ここらで一息、おやつタイム。
いつものように板チョコをポリポリかじってエネルギー補給。
板チョコ片手に廃屋の周りを見て回っていると、裏手にきれいな鳥居と、金網に囲まれた祠を発見。
これはあれだ、「きんのカギ」を手に入れてから来ると金網を開けることができて、祠から下社にワープできる仕掛けに違いない。
祠に向かって手を合わせ、今年の夏に計画されている小学校の同窓会が成功裏に終わることを浅間大明神さまに祈念して歩き出す。
ふもとのほうからドーン、ドドーンと運動会の朝に打ち上げられる祝砲のような音が聞こえ始めた。
自衛隊の演習場で戦車か何かが砲撃訓練を始めたのだろう。
9:15、林道細小野線に出合う。
9:25、標高1840mの3合目、三軒茶屋に到着。
3合目を過ぎたあたりから足元に残雪が広がり始める。
麓から眺めた時にも感じたけれど、思っていたより標高の低いところまで雪が残っているなあ。
平坦でザクザクとした地面も、ゴロゴロとした火山性の岩が表れ始める。
酸化した鉄分のせいで表面が赤い岩はいかにも富士山らしい。
いつぞやのブラタモリでやってたけれど、山頂付近の地面は真っ赤なのだそうな。
ここまで汗ひとつかかずに登ってきたけれど、勾配がきつくなり、雪のせいで時々軸足がぶれて、こめかみから汗が滴り始める。
それでも息を切らすことなく淡々と登れる。
毎日、駅から坂道を登る通勤で運動不足が解消されつつあることに、転職してよかったと改めて思う。
9:45、標高2010mの4合目、大黒茶屋に到着。
大黒天を祀ったお堂も茶屋も、跡形もない。
しかし、ここまでのルートで初めて下界が見下ろせる開けた場所。
富士吉田市の街が一望できる。
4合目を過ぎると道の全面が雪に覆われるようになった。
念のために持ってきた軽アイゼンを付けるか迷うところ。
いやせっかく持ってきてるんだから万全を期して付けるべきなんだろうけど、後で手入れするのがめんどくさい。
結局、アイゼンは使わずじまいだった。
でも、雪が残ってる時期のほうがかえって歩きやすいかもしれない。
吉田ルートを案内するウェブサイトでは雪がない時期の写真が掲載されていたが、5合目付近は溶岩が大きく凹凸を作って足首を痛めやすいらしい。
標高2130mの5合目を通過したところにテントが3張。
きっとここをベースキャンプにして、山頂へ向かって歩いてるパーティーがいるんだろうなあ。
10:25ごろ滝沢林道に出合って目標達成。
馬返から歩き始めて2時間15分ほどだった。
もう少し雪が少なかったら6合目の佐藤小屋まで行くつもりだったけど、もういいや。
近くからお鉢を見上げることもできたから満足。
それにしても、富士のお鉢は近くから見るとけっこういびつなのね。
アスファルトで舗装された林道は雪が解けて、ところどころ乾いている。
アスファルトの上にビー玉のような丸い軽石が散らばってる。
こんなとこ、バイクで走ったら怖いだろうなー
林道脇に立ってるカーブミラーの土台が大きくて四角いコンクリートで、いいあんばいに乾いている。
ここに腰を下ろして、お昼ごはんにしよう。
富士山の上で食べるのはやっぱりおにぎり。
ひゃーくにーんでたっべたっいな♪
ふっじさんのうえでおっにぎっりをっ
ばっくんばっくんばっくんと
ってね。
久しぶりにおにぎりにぎったわ。
15分ほど休んでから来た道を引き返し、1時間少々で馬返まで戻ってトレッキング終了。
ムルティを回収して富士河口湖町に降りて、河口湖を一周する。
と、その前に、道の駅かつやまに立ち寄って、2度目のお昼ごはん。
河口湖周辺のカレーを検索してたら「イトリキカレー」なるものがヒットした。
なんでもイトリキという居酒屋の裏メニューが有名になったのだとか。
道の駅で食べられるというのでキーマカレー(大盛り)を注文してみた。
お米うめー!
カレーはまあまあかな。
作り置きをパックにして、湯せんで温めただけの感じ。
レトルト臭さはないけど、スパイシーな香りが弱いな。
店のおじさんの接客もおざなりで、お役所の窓口みたいだし、ちょっとがっかり。
河口湖を一周する道すがらに、ほうとう屋の看板をたくさん見かけたけれど、そっちにすればよかったかも。
さて、来月は初めての東北新幹線、E5系はやぶさに乗って仙台まで行ってみようかな。
仙台といえばやっぱり…牛タンカレー?
高層雲が空一面に広がり、青空に映える富士山とまではいかなかったものの、山頂まで雲がかかることなく雄大な富士の姿に圧倒される風景を楽しんできた。
先週、滋賀に帰って秘密基地からムルティストラーダを引っ張り出して、神奈川まで自走して戻ってきた。
久しぶりのムルティはきっと去年より重く感じてしまうだろうなと覚悟したが、思いのほかひらひら走れて、秘密基地の近所の桜スポットに寄り道したくなるぐらい。
話は戻って河口湖ツーリング。
当初は富士山を眺めながら河口湖一周し、富士スバルラインを往復して帰ってくるつもりだったのだけれど、スバルラインはまだ4合目までの営業だったので、それならば吉田ルートを5合目まで歩いてみようと方針転換。
結局、バイクで走るよりもトレッキングがメインの旅となった。
朝は圏央道を経由して中央道支線の河口湖ICまでひとっ走り。
クルマの量は多かったものの順調な流れに乗って1時間少々で富士パインズパークに到着。
まだ花が咲きそろわない白い花(コブシかな?)の枝越しに見上げる富士山は圧巻の一言。
でっけープッチンプリンやでー
富士山に向かって真っすぐ走る山梨県道701号の終点、中の茶屋に到着したのは7:50ごろ。
ここからフラットダートかと思って期待したものの、デコボコに荒れたコンクリート舗装だった。
狭い舗装林道を2㎞ほど駆け上がり、標高1450mの馬返に到着。
ここまでは富士急富士山駅から定期運行されている路線バスでもアクセスできる。
バス停の脇には駐車場もあり、この日の朝はすでに10台ほどの先客がいた。
地元の富士山ナンバーのほかは東京、神奈川のナンバー、なにわナンバーや三河ナンバーのクルマもいた。
鉄の馬を降りて、歴史の深い登山道をたどる歩みを進めたのは8時を少し回ったころだった。
富士スバルラインが開業した1964年まで、吉田ルートは馬返から登るのが主流だったようで、登山口には身支度を整える多数の登山者でにぎわっていたらしく、茶屋の跡がならんで廃村集落のよう。
この登山道が富士山信仰の参道であることを如実に表している。
狛猿くんの表情がなんだかうつろで、物寂しい雰囲気を感じてしまうのはわたしだけだろうか。
つい、富士のすそ野の森では木の枝にぶら下がったお腐乱スの人にばったり出くわして、シェーッ!とかなるのを想像してちょっと尻込みしてしまう。
ああいうのは青木ヶ原だけだよね、きっと。
馬返からしばらくはなだらかに登る。
幅の広い道は火山性の石ころを敷き詰めた石畳でとても歩きやすい。
まばらに生えたシラビソとまだ枝葉を付けていない落葉樹のおかげで明るく、さっきまでの不安感も吹き飛んだ。
いやー、北側斜面だし曇り空の朝だし、もっと鬱蒼とした森を想像していただけに足取りが軽くなる。
小一時間ほど歩いて9時ちょうど、2合目(標高1700m)の
破れ具合が甚だしい。
半分倒壊している拝殿の向かいには雪崩のせいか、巨木が2本、並んでへし折られてる。
ちょっと落ち着かない雰囲気だけど、ここらで一息、おやつタイム。
いつものように板チョコをポリポリかじってエネルギー補給。
板チョコ片手に廃屋の周りを見て回っていると、裏手にきれいな鳥居と、金網に囲まれた祠を発見。
これはあれだ、「きんのカギ」を手に入れてから来ると金網を開けることができて、祠から下社にワープできる仕掛けに違いない。
祠に向かって手を合わせ、今年の夏に計画されている小学校の同窓会が成功裏に終わることを浅間大明神さまに祈念して歩き出す。
ふもとのほうからドーン、ドドーンと運動会の朝に打ち上げられる祝砲のような音が聞こえ始めた。
自衛隊の演習場で戦車か何かが砲撃訓練を始めたのだろう。
9:15、林道細小野線に出合う。
9:25、標高1840mの3合目、三軒茶屋に到着。
3合目を過ぎたあたりから足元に残雪が広がり始める。
麓から眺めた時にも感じたけれど、思っていたより標高の低いところまで雪が残っているなあ。
平坦でザクザクとした地面も、ゴロゴロとした火山性の岩が表れ始める。
酸化した鉄分のせいで表面が赤い岩はいかにも富士山らしい。
いつぞやのブラタモリでやってたけれど、山頂付近の地面は真っ赤なのだそうな。
ここまで汗ひとつかかずに登ってきたけれど、勾配がきつくなり、雪のせいで時々軸足がぶれて、こめかみから汗が滴り始める。
それでも息を切らすことなく淡々と登れる。
毎日、駅から坂道を登る通勤で運動不足が解消されつつあることに、転職してよかったと改めて思う。
9:45、標高2010mの4合目、大黒茶屋に到着。
大黒天を祀ったお堂も茶屋も、跡形もない。
しかし、ここまでのルートで初めて下界が見下ろせる開けた場所。
富士吉田市の街が一望できる。
4合目を過ぎると道の全面が雪に覆われるようになった。
念のために持ってきた軽アイゼンを付けるか迷うところ。
いやせっかく持ってきてるんだから万全を期して付けるべきなんだろうけど、後で手入れするのがめんどくさい。
結局、アイゼンは使わずじまいだった。
でも、雪が残ってる時期のほうがかえって歩きやすいかもしれない。
吉田ルートを案内するウェブサイトでは雪がない時期の写真が掲載されていたが、5合目付近は溶岩が大きく凹凸を作って足首を痛めやすいらしい。
標高2130mの5合目を通過したところにテントが3張。
きっとここをベースキャンプにして、山頂へ向かって歩いてるパーティーがいるんだろうなあ。
10:25ごろ滝沢林道に出合って目標達成。
馬返から歩き始めて2時間15分ほどだった。
もう少し雪が少なかったら6合目の佐藤小屋まで行くつもりだったけど、もういいや。
近くからお鉢を見上げることもできたから満足。
それにしても、富士のお鉢は近くから見るとけっこういびつなのね。
アスファルトで舗装された林道は雪が解けて、ところどころ乾いている。
アスファルトの上にビー玉のような丸い軽石が散らばってる。
こんなとこ、バイクで走ったら怖いだろうなー
林道脇に立ってるカーブミラーの土台が大きくて四角いコンクリートで、いいあんばいに乾いている。
ここに腰を下ろして、お昼ごはんにしよう。
富士山の上で食べるのはやっぱりおにぎり。
ひゃーくにーんでたっべたっいな♪
ふっじさんのうえでおっにぎっりをっ
ばっくんばっくんばっくんと
ってね。
久しぶりにおにぎりにぎったわ。
15分ほど休んでから来た道を引き返し、1時間少々で馬返まで戻ってトレッキング終了。
ムルティを回収して富士河口湖町に降りて、河口湖を一周する。
と、その前に、道の駅かつやまに立ち寄って、2度目のお昼ごはん。
河口湖周辺のカレーを検索してたら「イトリキカレー」なるものがヒットした。
なんでもイトリキという居酒屋の裏メニューが有名になったのだとか。
道の駅で食べられるというのでキーマカレー(大盛り)を注文してみた。
お米うめー!
カレーはまあまあかな。
作り置きをパックにして、湯せんで温めただけの感じ。
レトルト臭さはないけど、スパイシーな香りが弱いな。
店のおじさんの接客もおざなりで、お役所の窓口みたいだし、ちょっとがっかり。
河口湖を一周する道すがらに、ほうとう屋の看板をたくさん見かけたけれど、そっちにすればよかったかも。
さて、来月は初めての東北新幹線、E5系はやぶさに乗って仙台まで行ってみようかな。
仙台といえばやっぱり…牛タンカレー?
まだまだ低い?位置に雪がしっかり残っているのですね
狛猿、すごく寂しそうな顔に見えますね
廃墟にお腐乱スに狛猿…怖すぎて近寄れないです
by kokoro (2016-04-15 11:23)
河口湖ツーリング、曇り空なのはちょっと残念ですが、
曇りでもここまでハッキリ富士山の山頂が見えているのは、
むしろ珍しい気がします(^^)
狛猿くんのうつろな表情、なんだかいいなぁ・・・。
合掌している手元にウォークマンを置いたら、
バチが当たるかな?(笑)
美味しそうな大盛りキーマカレー、
ゴハンは富士山盛り!?
by あおたけ (2016-04-15 18:56)
やはり雪を被った富士山は、秀麗の一言ですね。
なんか、軽いトレッキングのレポみたいに見えるけど、結構ハードなんじゃないですか。
by わたべ (2016-04-16 07:24)
>kokoroさん
もう少し薄暗かったら怖い雰囲気ですよねー
でもまあ、何人かすれ違う人もいましたので、少し安心して歩けました。
>あおたけさん
ホントに、珍しい気象条件かもしれませんね。
出発したときはあまりこんなに山頂まで見えるとは期待してませんでした。
バイクで街中を走るとき、直射日光を浴びてると暑いのですが、おかげで快適でした。
ウォークマンは思いつきませんでした。
往年のSONYのCMみたいで似合いそうですね。
>わたべさん
往復8km、標高差700m、休憩込みで4時間という数字からすると、たしかに「軽いトレッキング」の域を超えている気がしますね。
でも、体力が付いたおかげか、あんまりハードではありませんでした。
先日、渋谷駅で迷って、地下鉄とJRの階段を急ぎ足で上り下りした方が断然ハードでした。(笑
by nozzy (2016-04-16 18:36)
この天候で富士山が綺麗に見えるのも珍しいというか幸運ですね~。
それにしても、小室浅間神社の荒廃具合が何やら恐ろしい…
by よっすぃ〜と (2016-04-17 22:18)
期待していなかっただけに、中央道から見えたときには小躍りしたくなりました。
荒れ果てたお社はなんだか某アニメの白蛇神社見たいに、怪異のよりどころになりそうで怖いですね。
by nozzy (2016-04-18 19:58)
圏央道が出来て、東名から中央・関越道方面へのアクセスが楽になりました。
今年でしたか、東北道へもつながりましたし。
これから、東北方面への旅も楽しんで下さい。
by FD (2016-04-20 08:11)
東北方面、まずは福島の吾妻磐梯スカイラインの絶景を楽しみたいですねえ。
ブログのネタになるほどではありませんが、圏央道と関越道を使って群馬と埼玉の県境あたりをちらっと走ってきました。
いったん都心に出るのに比べるとずいぶん楽ですねえ。
by nozzy (2016-04-20 22:00)