ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。
標高1382m [アルトワークス日記]
先月は予想以上の積雪により途中で引き返した龍神岳のスノートレッキング。
使い古して壊れていたスノーシューを修理して、18日の朝にリベンジに行ってきた。
樹氷が成長する気象条件を選んで決行したので、さすがに静かな快晴の空というわけにはいかないけれど、青空をバックにきらきらと輝く樹氷を観察できて大満足。
山を下りた後は龍神温泉まで足を伸ばし、冷えた体を温めて、お肌すべすべになって帰ってきた。
スノーシューはMSRの「デナリ・アッセント」という古いモデル。
足に固定するためのストラップは軟質樹脂でできているのだけど、材質が劣化して硬く脆くなり、指先だけの力でボロボロと崩れるほどになってしまっていた。
片足につき足の甲に3本、かかとに1本が配されるストラップのすべてが劣化して、もうダメかと思っていたけれど、販売店に相談してみたら修理部品が手に入るとのことだったので直すことにした。
17日、土曜日に部品が入荷してすぐ直し、天気予報を確認してみると翌朝はなかなか良さそうなコンディション。
山頂の気温は-5℃以下にまで下がり、夜明けまでは風が強くて樹氷が成長するには十分な条件か。
しかも日の出後には少し風が弱まるようなので、こりゃもう山がウェルカムって言ってるようなものでしょ。
高野町や田辺市の天気予報は「曇りのち晴れ」。
ドピーカンとはいかないけれど、どんよりと厚い雲に覆われることもなさそうな予感。
直したばかりのスノーシューをアルトに放り込み、いそいそと温泉グッズをカバンに詰めて翌朝に備えた。
日曜日の朝、高野町からアルトで駆け上がると、龍神スカイラインは先月よりも雪が多い。
路面は、踏めばぎしぎしと音を立てるほど乾いた雪がフラットに除雪されている。
吹きだまりの深雪とか、対向車線にインカットしてるような変な轍が残ってると、とてもとても走りにくいのだが、まるで圧雪車が走ったばかりのゲレンデのように気持ちよく滑ることができそうだ。
特に、高野側よりも、龍神側を下る方が小さな曲率のカーブで勾配がきつい分、楽しく滑れる。
3速からフッとアクセルを抜いてやるだけでシャバダドゥー♪
バックミラー越しの雪煙が横に流れて後方乱流を可視化する。
アルト滑りを1往復楽しんでから、ごまさんスカイタワーの駐車場でトレッキングの準備をしていたら、龍神方面からハチロクレビンが上がってきた。
好き者はやっぱりこの時間帯を狙うねぃ。
昼近くになると、日向と日陰で路面状況がまるっきり変わってしまうから、予期せぬエラーが起こって反対車線に飛び出しそうになってしまう。
それにしても、こんなに楽しいコンディションの道はうちの近所にはないかもしれないなあ。
閑話休題。
7:30に護摩山スカイタワーに到着。
風はごうごうとうなりを上げているが、天気がよくて視界良好。、
7:45に先月と同じように、ごまさんスカイタワーの裏から遊歩道を登り始めた。
わたしがアルト滑りを楽しんでいる間に、来る途中で追い越した“なにわ”ナンバーのエクストレイルが先に駐車場に着き、遊歩道の入り口では50代ぐらいのご夫婦が先いたけれど、スノーシューの装着に手間取っていたので先を歩かせてもらった。
護摩壇山までの上り坂は、先月は遊歩道に設けられた階段の段数がわかるぐらいの深さで積もっていたけれど、今月は完全に埋もれて、ただの斜面になっている。
それでも、つぼ足で歩いた跡があり、あまり深く沈まずに歩けていた様子だ。
表面にさらっと積もった新雪の下は、氷のように硬く締まった雪が隠れていて、トレッキングポールを突き立てれば体重を支えるのに十分な手応えがある。
寒い日の粉雪ならば風で飛ばされてしまうぐらい強い風が吹き付ける尾根なので、なかなか雪は積もらない一方、暖かい日の日中は山頂付近でも5℃ぐらいまで気温が上がるらしいから、いったん積もった湿雪が溶けたり固まったりを繰り返して根雪になっているのだろう。
徐々に勾配がきつくなる斜面を、足ひとつ分ぐらいずつの小さい歩幅できざみ、「あっちゃーふん、あっちゃーふん」と昔懐かしいテレビコマーシャルのリズムで黙々と歩く。
あんまり大きく歩幅をとって欲張ると、いかに鉄の爪が付いたスノーシューでもずるっと滑ってエネルギー効率が悪いのである。
スノーシューを付けた足を持ち上げるのもしんどいしね。
地道な歩行に飽きてきたら、疾走感たっぷりの歌でも歌ってモチベーションを保つ。
きっみーにっ みっせーたっいんだあ~♪
こっのーむっこおーがっわーにっあるもっのを~♪
『向かい風』という歌を大口開けて歌ってたら、体感温度マイナス15度の向かい風が口いっぱいに吹き込んで咽せた。
8:15、護摩壇山の山頂に到着。
頂部の風下に吹きだまりができて、前回訪れたときとは全く様子が変わっている。
護摩焚きの段木を模したモニュメントがずいぶんと低くなってしまった。
休むことなく護摩壇山を通過して、龍神岳の山頂へ足を進める。
先ほどまでのつぼ足で歩いた足跡は、10mほど歩いた辺りで引き返している。
駐車場に着いたとき、CR-Vに乗った、わたしと同じぐらいの歳のおじさんがカメラを持ってうろうろしていたから、きっとこの足跡の持ち主だろう。
ここからの道は東西に延びる尾根の頂点よりほんの少し南側で、北から吹く風が巻き込んで雪が深い吹きだまりになるのである。
先月のわたしのパターンと似たような行動だが、先月よりもずっと深い。
雪に埋もれた立木の枝の高さから想像するに、わたしの胸の高さぐらいまでは積もっているだろうか。
下の方が硬く締まっているとは言え、つぼ足だったら膝より深く沈むことだろう。
さすがにわたしも、冬将軍が絶好調のこの時期にスノーシューを用意しないで登ってくるほどの勇気はない。
いったん緩やかに下る尾根道を、バッフバッフとスノーシューで雪面を叩きながら歩くと、チリチリと氷霧のような粒が頬に当たる。
見上げると、薄い雲がものすごい速度でぐんぐんと南に流れていく。
今歩いてる尾根の北側斜面から吹き上がる上昇気流でできたばかりの雲だろう。
空の様子はめまぐるしく変わり、まぶしく日が差して青い空が顔をのぞかせたと思ったら、次の瞬間には氷の粒を降らせる雲が辺りを暗くする。
馬の背を過ぎて登りに転じると雪の深さがさらに増し、相対的に低くなった木の枝が行く手を阻む。
時折四つん這いになって枝をくぐりながら進むが、うっかりリュックを引っかけてしまうと、枝はとても脆く折れてしまう。
枝に引っかかって帽子も脱げる。
濃緑色の毛糸の帽子に、先ほどから吹き付ける氷の粒がびっしりとくっついて真っ白になってしまっていた。
尾根の風下には雪庇もできる。
アニメによくあるネタだと、上に乗ってしまって、ぼこっと崩れて落っこちるパターンのヤツ。
最近だと『アナ雪』で見たな。
ここはマンガみたいな大きな雪庇にはなっていないので、崩して踏み外しても転がり落ちるだけで、すぐにブナの林で受け止められるだろうれど、ふかふかに積もった雪庇をよじ登って道に戻るのは相当な体力を食われるに違いない。
トレッキングポールの手応えを頼りに、雪庇に近づかないようにして歩く。
ポールを刺してザクッと手応えがあるうちは大丈夫。
スルーッとなんの手応えもなく、刺さってしまったらそれより風下は踏まない。
どうにも歩けないところに出くわすと、遊歩道を外れて風上の斜面に迂回する。
風上の斜面は雪が吹き飛んで根雪が露出し、スノーシューの爪がカリカリと音を立てるぐらいに硬いのだけど、傾斜がきついし、中途半端に茂った灌木をかき分けながら進まなければならないので、これまた歩きにくいのである。
雪が深くてヤバそうなところの距離を目測していったん道から外れて迂回し、頃合いを見て道に戻った。
樹氷で真っ白になったミツバツツジたんの冬芽。
写真を撮りながらゆっくりと登っていると、登り口にいたご夫婦の声が近づいてきた。
山頂の電波塔が見えてきて、あと数十メートルも歩けば山頂だ。
ラストスパートをかけて8:45に山頂に到着。
これにて和歌山県の一番高い山に登頂!
相変わらず晴れ間と厚い雲がめまぐるしく入れ替わる。
南に目を向けると、ほんのわずかな時間だけ、遠くの山まで見渡せた。
この方角に見えるのは、高塔山だろうか。
いやー、寒さを忘れる景色だねぃ。
下りも晴れて明るくなった瞬間を捕らえて写真を撮りながら歩く。
青空をバックに樹氷。
このきらきら、伝わるだろうか。
護摩山スカイタワーに戻ってアルトを回収したあとは、龍神村に下った。
龍神温泉に浸かって汗を流し、冷えた体を温める。
日本三大美人の湯のひとつと謳われる龍神温泉。
露天風呂の湯船の石が青みを帯びて黒光りしている。
瀬戸黒かなにかの陶器で見たような色だ。
風呂上がりに額から流れる汗を手でぬぐったら、なんだか額がすべすべしてきもちいい。
ほかの2つはどこだろうと思って後で調べてみたら、群馬の何とか言う温泉と、島根県の湯の川温泉らしい。
こんど実家に帰ったら湯の川温泉のある出雲まで行ってみよう。
欲を言えば、「美人になれる温泉」よりも「美人が一緒に入ってくれる温泉」だったらいいなあ。
温泉でほっこりしたあとは龍神スカイラインを戻り、高野山で昼飯。
高野山で地元メシといったら、精進料理?
ごま豆腐とか高野豆腐は好きなんだけど…腹ぺこ状態だから、がっつり食いたいしなあ。
大好きな柿の葉寿司が食える橋本まで走るほど空腹をガマンできないしなあ。
金剛峯寺の駐車場にアルトを停めて高野山の町をうろうろしながら観光客向けの食堂を品定め。
うーん、なんかぱっとしないなあ、と悩んでいたら目に飛び込んだのはこの看板。
なぬ。「高野(マチ)で評判の旨いカレー」とな。
キレンジャイ魂が刺激された。
そんなお店はお茶屋さん。
ちゃんとお茶も販売していて、わたしがカレーを食べている間も若い坊さんが「抹茶くださーい」とやってきた。
はじめは坊さんが喫茶店で抹茶をすするのか?と耳を疑ったが、抹茶の粉を買いに来たのであった。
さて、評判のカレーとやら、いかがなものか。
備前焼のような器が立派だが、カレーは実に平凡な見た目。
もしやがっかりカレーか…
一口食べると、懐かしい感じのスパイシーとクセになるようなまろやかさ。
ココナッツミルクをたっぷり使ってるのかな。
あまりたくさんは入っていないけど、ホロホロ&フルフル食感になるまで煮込んだ牛すね肉もポイント高し。
うまかったー。
頻繁に来たい龍神スカイラインと龍神山、そして龍神温泉だけど、いかんせん交通の便が悪いのがネック。
交通量が多い昼間だと、滋賀から4~5時間はかかってしまうんだよなあ。
使い古して壊れていたスノーシューを修理して、18日の朝にリベンジに行ってきた。
樹氷が成長する気象条件を選んで決行したので、さすがに静かな快晴の空というわけにはいかないけれど、青空をバックにきらきらと輝く樹氷を観察できて大満足。
山を下りた後は龍神温泉まで足を伸ばし、冷えた体を温めて、お肌すべすべになって帰ってきた。
スノーシューはMSRの「デナリ・アッセント」という古いモデル。
足に固定するためのストラップは軟質樹脂でできているのだけど、材質が劣化して硬く脆くなり、指先だけの力でボロボロと崩れるほどになってしまっていた。
片足につき足の甲に3本、かかとに1本が配されるストラップのすべてが劣化して、もうダメかと思っていたけれど、販売店に相談してみたら修理部品が手に入るとのことだったので直すことにした。
17日、土曜日に部品が入荷してすぐ直し、天気予報を確認してみると翌朝はなかなか良さそうなコンディション。
山頂の気温は-5℃以下にまで下がり、夜明けまでは風が強くて樹氷が成長するには十分な条件か。
しかも日の出後には少し風が弱まるようなので、こりゃもう山がウェルカムって言ってるようなものでしょ。
高野町や田辺市の天気予報は「曇りのち晴れ」。
ドピーカンとはいかないけれど、どんよりと厚い雲に覆われることもなさそうな予感。
直したばかりのスノーシューをアルトに放り込み、いそいそと温泉グッズをカバンに詰めて翌朝に備えた。
日曜日の朝、高野町からアルトで駆け上がると、龍神スカイラインは先月よりも雪が多い。
路面は、踏めばぎしぎしと音を立てるほど乾いた雪がフラットに除雪されている。
吹きだまりの深雪とか、対向車線にインカットしてるような変な轍が残ってると、とてもとても走りにくいのだが、まるで圧雪車が走ったばかりのゲレンデのように気持ちよく滑ることができそうだ。
特に、高野側よりも、龍神側を下る方が小さな曲率のカーブで勾配がきつい分、楽しく滑れる。
3速からフッとアクセルを抜いてやるだけでシャバダドゥー♪
バックミラー越しの雪煙が横に流れて後方乱流を可視化する。
アルト滑りを1往復楽しんでから、ごまさんスカイタワーの駐車場でトレッキングの準備をしていたら、龍神方面からハチロクレビンが上がってきた。
好き者はやっぱりこの時間帯を狙うねぃ。
昼近くになると、日向と日陰で路面状況がまるっきり変わってしまうから、予期せぬエラーが起こって反対車線に飛び出しそうになってしまう。
それにしても、こんなに楽しいコンディションの道はうちの近所にはないかもしれないなあ。
閑話休題。
7:30に護摩山スカイタワーに到着。
風はごうごうとうなりを上げているが、天気がよくて視界良好。、
7:45に先月と同じように、ごまさんスカイタワーの裏から遊歩道を登り始めた。
わたしがアルト滑りを楽しんでいる間に、来る途中で追い越した“なにわ”ナンバーのエクストレイルが先に駐車場に着き、遊歩道の入り口では50代ぐらいのご夫婦が先いたけれど、スノーシューの装着に手間取っていたので先を歩かせてもらった。
護摩壇山までの上り坂は、先月は遊歩道に設けられた階段の段数がわかるぐらいの深さで積もっていたけれど、今月は完全に埋もれて、ただの斜面になっている。
それでも、つぼ足で歩いた跡があり、あまり深く沈まずに歩けていた様子だ。
表面にさらっと積もった新雪の下は、氷のように硬く締まった雪が隠れていて、トレッキングポールを突き立てれば体重を支えるのに十分な手応えがある。
寒い日の粉雪ならば風で飛ばされてしまうぐらい強い風が吹き付ける尾根なので、なかなか雪は積もらない一方、暖かい日の日中は山頂付近でも5℃ぐらいまで気温が上がるらしいから、いったん積もった湿雪が溶けたり固まったりを繰り返して根雪になっているのだろう。
徐々に勾配がきつくなる斜面を、足ひとつ分ぐらいずつの小さい歩幅できざみ、「あっちゃーふん、あっちゃーふん」と昔懐かしいテレビコマーシャルのリズムで黙々と歩く。
あんまり大きく歩幅をとって欲張ると、いかに鉄の爪が付いたスノーシューでもずるっと滑ってエネルギー効率が悪いのである。
スノーシューを付けた足を持ち上げるのもしんどいしね。
地道な歩行に飽きてきたら、疾走感たっぷりの歌でも歌ってモチベーションを保つ。
きっみーにっ みっせーたっいんだあ~♪
こっのーむっこおーがっわーにっあるもっのを~♪
『向かい風』という歌を大口開けて歌ってたら、体感温度マイナス15度の向かい風が口いっぱいに吹き込んで咽せた。
8:15、護摩壇山の山頂に到着。
頂部の風下に吹きだまりができて、前回訪れたときとは全く様子が変わっている。
護摩焚きの段木を模したモニュメントがずいぶんと低くなってしまった。
休むことなく護摩壇山を通過して、龍神岳の山頂へ足を進める。
先ほどまでのつぼ足で歩いた足跡は、10mほど歩いた辺りで引き返している。
駐車場に着いたとき、CR-Vに乗った、わたしと同じぐらいの歳のおじさんがカメラを持ってうろうろしていたから、きっとこの足跡の持ち主だろう。
ここからの道は東西に延びる尾根の頂点よりほんの少し南側で、北から吹く風が巻き込んで雪が深い吹きだまりになるのである。
先月のわたしのパターンと似たような行動だが、先月よりもずっと深い。
雪に埋もれた立木の枝の高さから想像するに、わたしの胸の高さぐらいまでは積もっているだろうか。
下の方が硬く締まっているとは言え、つぼ足だったら膝より深く沈むことだろう。
さすがにわたしも、冬将軍が絶好調のこの時期にスノーシューを用意しないで登ってくるほどの勇気はない。
いったん緩やかに下る尾根道を、バッフバッフとスノーシューで雪面を叩きながら歩くと、チリチリと氷霧のような粒が頬に当たる。
見上げると、薄い雲がものすごい速度でぐんぐんと南に流れていく。
今歩いてる尾根の北側斜面から吹き上がる上昇気流でできたばかりの雲だろう。
空の様子はめまぐるしく変わり、まぶしく日が差して青い空が顔をのぞかせたと思ったら、次の瞬間には氷の粒を降らせる雲が辺りを暗くする。
馬の背を過ぎて登りに転じると雪の深さがさらに増し、相対的に低くなった木の枝が行く手を阻む。
時折四つん這いになって枝をくぐりながら進むが、うっかりリュックを引っかけてしまうと、枝はとても脆く折れてしまう。
枝に引っかかって帽子も脱げる。
濃緑色の毛糸の帽子に、先ほどから吹き付ける氷の粒がびっしりとくっついて真っ白になってしまっていた。
尾根の風下には雪庇もできる。
アニメによくあるネタだと、上に乗ってしまって、ぼこっと崩れて落っこちるパターンのヤツ。
最近だと『アナ雪』で見たな。
ここはマンガみたいな大きな雪庇にはなっていないので、崩して踏み外しても転がり落ちるだけで、すぐにブナの林で受け止められるだろうれど、ふかふかに積もった雪庇をよじ登って道に戻るのは相当な体力を食われるに違いない。
トレッキングポールの手応えを頼りに、雪庇に近づかないようにして歩く。
ポールを刺してザクッと手応えがあるうちは大丈夫。
スルーッとなんの手応えもなく、刺さってしまったらそれより風下は踏まない。
どうにも歩けないところに出くわすと、遊歩道を外れて風上の斜面に迂回する。
風上の斜面は雪が吹き飛んで根雪が露出し、スノーシューの爪がカリカリと音を立てるぐらいに硬いのだけど、傾斜がきついし、中途半端に茂った灌木をかき分けながら進まなければならないので、これまた歩きにくいのである。
雪が深くてヤバそうなところの距離を目測していったん道から外れて迂回し、頃合いを見て道に戻った。
樹氷で真っ白になったミツバツツジたんの冬芽。
写真を撮りながらゆっくりと登っていると、登り口にいたご夫婦の声が近づいてきた。
山頂の電波塔が見えてきて、あと数十メートルも歩けば山頂だ。
ラストスパートをかけて8:45に山頂に到着。
これにて和歌山県の一番高い山に登頂!
相変わらず晴れ間と厚い雲がめまぐるしく入れ替わる。
南に目を向けると、ほんのわずかな時間だけ、遠くの山まで見渡せた。
この方角に見えるのは、高塔山だろうか。
いやー、寒さを忘れる景色だねぃ。
下りも晴れて明るくなった瞬間を捕らえて写真を撮りながら歩く。
青空をバックに樹氷。
このきらきら、伝わるだろうか。
護摩山スカイタワーに戻ってアルトを回収したあとは、龍神村に下った。
龍神温泉に浸かって汗を流し、冷えた体を温める。
日本三大美人の湯のひとつと謳われる龍神温泉。
露天風呂の湯船の石が青みを帯びて黒光りしている。
瀬戸黒かなにかの陶器で見たような色だ。
風呂上がりに額から流れる汗を手でぬぐったら、なんだか額がすべすべしてきもちいい。
ほかの2つはどこだろうと思って後で調べてみたら、群馬の何とか言う温泉と、島根県の湯の川温泉らしい。
こんど実家に帰ったら湯の川温泉のある出雲まで行ってみよう。
欲を言えば、「美人になれる温泉」よりも「美人が一緒に入ってくれる温泉」だったらいいなあ。
温泉でほっこりしたあとは龍神スカイラインを戻り、高野山で昼飯。
高野山で地元メシといったら、精進料理?
ごま豆腐とか高野豆腐は好きなんだけど…腹ぺこ状態だから、がっつり食いたいしなあ。
大好きな柿の葉寿司が食える橋本まで走るほど空腹をガマンできないしなあ。
金剛峯寺の駐車場にアルトを停めて高野山の町をうろうろしながら観光客向けの食堂を品定め。
うーん、なんかぱっとしないなあ、と悩んでいたら目に飛び込んだのはこの看板。
なぬ。「高野(マチ)で評判の旨いカレー」とな。
キレンジャイ魂が刺激された。
そんなお店はお茶屋さん。
ちゃんとお茶も販売していて、わたしがカレーを食べている間も若い坊さんが「抹茶くださーい」とやってきた。
はじめは坊さんが喫茶店で抹茶をすするのか?と耳を疑ったが、抹茶の粉を買いに来たのであった。
さて、評判のカレーとやら、いかがなものか。
備前焼のような器が立派だが、カレーは実に平凡な見た目。
もしやがっかりカレーか…
一口食べると、懐かしい感じのスパイシーとクセになるようなまろやかさ。
ココナッツミルクをたっぷり使ってるのかな。
あまりたくさんは入っていないけど、ホロホロ&フルフル食感になるまで煮込んだ牛すね肉もポイント高し。
うまかったー。
頻繁に来たい龍神スカイラインと龍神山、そして龍神温泉だけど、いかんせん交通の便が悪いのがネック。
交通量が多い昼間だと、滋賀から4~5時間はかかってしまうんだよなあ。
こっちも、元旦早々、三峰が結構な雪だったみたいです。
なので、畏れをなして、初詣がまだなんですが・・・(爆)
要は、まだタイヤを替えてないだけだったり・・・(^_^;)
カレー
しばらく食ってないな・・・
ちょっと考えよう(^_^)/
by やなぼー (2015-01-20 06:23)
年明けは全国的にたくさん降ったみたいですね。
うちの近所も溶けるのに3日かかるぐらいの量が積もりました。
by nozzy (2015-01-20 12:32)
抹茶カレーで緑色! ではないのですね。
by 1km-diver (2015-01-20 23:13)
南国和歌山のイメージと樹氷を結び付けるのは難しい作業ですね。
高野カレー…ずいぶん控えめな出で立ちですが、こういうのに限って当たりなんですよね♪
by サットン (2015-01-21 18:54)
>1km-diverさん
コーヒーを隠し味に入れるカレーもありますし、抹茶を入れるとまた違った風味が楽しめるかもしれませんね。
>サットンさん
寒さを利用して作られる高野豆腐の発祥の地、高野山が和歌山県にあるっていうのも、わたしはつい最近になって認識しました。
子供の頃は、高野山って飛騨のあたりにあるのかと思ってました。
3年ほど前に初めて高野山に訪れたのですが、吉野山を道程に組んだ上、お寺のイメージから奈良県だと思ってました。
by nozzy (2015-01-21 20:48)
龍神岳のリベンジに行かれたのですね!
今回は装備万端で雪道に挑み、
無事に登頂、おめでとうございます。
青空に映える樹氷が美しいですね〜(^^)
まるで北国のような情景です!
マチで評判の旨いカレー、
拘りのあるお味で、満足されたようですね!
by あおたけ (2015-01-23 12:20)
ありがとうございます。
山の上と、龍神温泉の界隈とで別天地のような景色でした。
天気がよくてバイクで走っているライダーも多く、太平洋側の天気がうらやましくてたまりません。
by nozzy (2015-01-24 21:02)
樹氷見てみたいな~
見た目と言うか、色味で美味そうだな~と感じるカレー!
ぜひ食べてみたいです。
by よっすぃ〜と (2015-01-25 09:50)
お手軽なところでは、三重の御在所岳で見られるみたいですよ。
ロープウェイで行けるところで見られるので、スノーシューとかも必要ないようですし。
by nozzy (2015-01-25 21:47)