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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

Dampflok

Servus, alles zusamen! (ゼアヴス アレス ツザメン)
なんて、バイエルン語でご挨拶してみたり。
まだ9月半ばだというのに、すっかりオクトーバーフェスタ気分のバイエルン王国に出張中。
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土日を挟んで2週間の出張なので、週末の手持ちぶさたを解消しに蒸気機関車を見物に行ってみた。
タイトルのDmpflok(ダンプフロック)はドイツ語で蒸気機関車を意味するDampflokomotiv(ダンプフロコモティーヴ)の略語である。

ドイツには蒸気機関車を動態保存して、乗客を乗せて運行するボランティア法人が各地にある。
春から秋の初めにかけてほぼ毎週という場合もあれば、年間を通じて月に1度とかいう場合もある。
museum bahn(ムゼウム バーン)とも言われていて、ドイツに住んでいた頃に道路地図を買ったら、線路の記号の脇に蒸気機関車の形のマークがあるのを発見して、初めてその存在に気がついた。
Amstetten(アムシュテッテン)のmuseumu bahnには毎年、菜の花畑が満開の頃に乗りに行った。
小さなタンク形機関車が3両の客車を牽いて、黄色い絨毯を敷いた丘を上がっていく音が最高だった。
http://www.albbaehnle.de/

さて今週のDmpflokはFrankfurt(フランクフルト)近郊のHanau(ハーナウ)という街に拠点がある団体が運行しているもの。
本当は乗りたかったけど終着駅までの往復切符しかないし、終着駅の街で開かれる花火大会のあとに復路が出発なので、帰りが夜中過ぎになってしまうのであきらめた。
http://www.museumseisenbahn-hanau.de/
滞在している街からREに乗って18分、Hanau Hbf(ハーナウ中央駅)まで出向いた。
REというのはRegional Express(レギオナール エクスプレス)の略で、日本で言うと「快速」に当たるだろうか。
電気機関車が牽引する客車なのだけど、最後尾車両にも運転台があって、機関車をいちいち付け替えなくても往復運行ができる。
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2階建て車両の2階に上がろうとすると、階段の踊り場は惨憺たる状況。
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団体さんが大宴会でも開いたのだろうか。
ビールやスピリッツの瓶が散乱してびしょ濡れの床が酒臭い。
瓶のいくつかは割れてるし、トランプまで散らばってる。
ドイツ人にとっても珍しい光景のようで、「うへー!シャイゼ!」とか言いながらスマホで写真を撮ってた。

そんな酒臭い列車に揺られてHanau到着。
蒸気機関車の出発は13:30だけど、だいぶ早めの12:06に着いた。
定刻から5分遅れだけど、ドイツじゃまだましな方。
いつぞやは乗ったICEが途中で止まって45分遅れ、デトロイト行きの飛行機に乗り遅れたことがあった。
早めに来たのは車庫を見物できるかと思ったから。
Hanau中央駅の少し南に扇形の車庫があるので、一般客にも開放して見物できるかと思っていたのだけど、残念ながら立ち入り禁止だった。
Nördlingen(ネルドリンゲン)の団体は、ボロでも車庫を見物させてくれて、修理中の不動車も見れて面白かったのだけどなあ。
http://www.bayerisches-eisenbahnmuseum.de/

車庫を見物できなくても、すでに列車が入線してるならホームで写真を撮ってから、Main(マイン)川を渡る鉄橋まで歩いて待ち構えるつもりだった。
しかし残念ながら、列車が来たのは出発の15分前。
写真を撮り終えてから1800mを全力で走って間に合うかどうか。
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走る姿はあきらめて、駅から走り去る蒸気機関車の音だけ聞いて満足することにした。
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おまけ
ドイツの鉄男と鉄子。
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ドイツ鉄道の運転士も運転台から身を乗り出して、タブレット端末で撮影中。
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古くさい腕木式信号機とICE。
面白い絵になるはずが、ホームの構造物にICEの顔が隠れて撃沈。
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やなぼー

バイエルンといえば・・・
アルト・・・
ではなく、ほぼドイツ代表のミュンヘンのサッカー・チームです(^_^;)
日本だと、SLでも定時運行ですけどね(^_^)v
by やなぼー (2014-09-21 06:22) 

TS

自分なら、バイエルンといえば、モトーレン・ヴェルケ…。(笑)

さておき、やっぱり技術の国だけに、古い技術も大切にする文化が
あるんでしょうか?
日本だと、お金がかかるorお金にならない!で、次々と新しいモノに
変えられて行くんですよね…。
資源のない国の生き方としては、常に新しい技術に頼らざるを得ないのも
理解できるんですけどね。(苦笑)
by TS (2014-09-21 08:45) 

nozzy

>やなぼーさん
そういえば、先週はホテルのロビーに置かれたパブリックビジョンでミュンヘン対ハンブルグをやってました。
あれはブンデスリーガだったのでしょうかねえ。

>TSさん
やはりバイエルンと言えば青と白の格子模様、それをプロペラをかたどったマークで有名な発動機屋さんですよね。
古い物を大切にする文化はありますね。
農業用のトラクターなんかも同様で、古いのを大事に保存して、同好会が数十代ぐらいの隊列を組んで一般道を走ってます。
クルマを運転する身にとっては迷惑な隊列なんですが、ドンガドンガとロングストロークのディーゼルが放つ特有の音が楽しげです。
建物は築100年以上の建物も多く、それらが普通の住宅として利用され続けています。
by nozzy (2014-09-21 16:18) 

1km-diver

鉄道とお酒!
どこの国もいっしょですね!
by 1km-diver (2014-09-21 19:29) 

nozzy

ドイツ人は何かで仲間が集まるときはビールケース担いで集まりますが、さすがに日本じゃ電車にビールケース担ぎ込んで大騒ぎは考えられないでしょう。

by nozzy (2014-09-22 00:35) 

あおたけ

拙ブログに「SLのイベントへ行こうか迷っている」って
コメントを残されていて、
はて?どこでSLイベントがあるのだろう・・・と思っていましら、
なんとなんと、ドイツのSL走行イベントでしたか〜!
"スケール"がでかすぎです(nozzyさんの行動も、実際のSLも ^^;)
無骨なドイツのSL、ホームでの駅撮りでも、
その迫力がじゅうぶんに伝わってきます!いいですね〜(^^)
それにしても、日本と違って、SLを撮る鉄ちゃんの数が少ないですね。
まるで日常的なホームの風景にも見えます(笑)

出張、どうかご安全に。。。
by あおたけ (2014-09-22 10:00) 

nozzy

SLの大きさはともかく、わたしの行動は出張のついでの暇つぶしなんで、たいしたことないです。
電気機関車はさほど大きさを感じないのですが、SLは大きく見えますよね。
ボイラーはたぶん標準軌の車体サイズをフルに使ってるからきっと日本のSLよりでかいのでしょうけど、運転台の空間も広くて、石炭をくべるのに苦労しそうです。
入線してすぐは、写真とかホームビデオで撮影する人が多かったですけど、身動きが取れないほどごった返すことはないです。
頻繁にSLが運行されているからそれほど珍しくもないのかもしれませんね。
by nozzy (2014-09-25 16:50) 

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