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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

ドアヒンジ交換 [アルトワークス日記]

数年前からドアヒンジのがたつきが発生していたアルトの運転席ドア。
ドアを開けるとガタッと下がり、閉じるときは持ち上げるようにしないと半ドアになってしまう。
それだけならまだしも、走行中に車体の振動でドア全体がばたついていた。
すぐに走れなくなる問題ではないので修理を後回しにしてきたが、さすがに走行中にドアが脱落してしまうんではないかと不安になってきた。
ヒンジの要に振動荷重がかかるうちに突然ポキッといく可能性がないわけではない。
年末に帰省で長距離を走る前に修理することにした。

ドアを開けて持ち上げてみると、末端部で10mm近く持ち上がる。
開けただけの状態と、持ち上げた状態で写真を撮り、重ねてみるとご覧の通り。
00.jpg

じつはスズキの軽自動車はドアヒンジが弱点のようで、1998年式以前の、いわゆる旧規格世代のモデルでよく聞くトラブルだ。
わたしは以前に1993年式のアルトワークスに乗っていたが、やはりオドメーターが8万キロを指すぐらいで同様の症状が現れていた。

ドアヒンジ交換の手順は次の通り。
まずはドアストッパーのピンを抜く。
01.JPG
下側からハンマーでピンを軽く叩くと抜ける。

次にドアヒンジからドアを外す。
02.JPG
ドアヒンジは上下に2つあり、それぞれ2本のボルトで留められている。
工具は12mmレンチ。
レンチのオフセットはできるだけ小さい方が作業が早いが、45°オフセット付きのレンチでも作業できた。

ドアを外すとけっこう重いので、1人で支えながらボルトを緩めるのは困難である。
1人で作業をするのに便利なのが、このミッションジャッキ。
03.JPG
本来は車両からトランスミッションを下ろすときに使うのだけど、自在に方向が変わるキャスターが付いていて500kgの耐荷重があるのでいろいろ使えて便利だ。

車体からドアヒンジを外す。
04.JPG
1つのヒンジに付き2本のボルトで留められていて、12mmレンチで外す。
ここでは45°ぐらいのオフセットが付いたメガネレンチがないと作業は難しいかもしれない。

新旧のヒンジを比較してみる。
05.JPG
古いのはペイントされているのに対し、新しいモノは亜鉛メッキクロメート処理が施されている。
上下のヒンジのうち、下側のヒンジが特にがたつきが大きかった。

もちろん上下両方のヒンジを同時に交換した。
06.JPG

分解の逆順で組み付けるが、そのまま取り付けただけではドアが真っ直ぐにならない。
この写真では微妙だけど、フェンダーパネルとの隙間が均一ではないのがおわかりだろうか。
07.JPG
外観状の不具合だけでなく、ズレが大きいとドアの縁に隙間ができるし、最悪の場合はドアが閉まらない。

ドアの傾きを調節するには車体に取り付けた状態で、ドアヒンジをずらしながら調整するが、ヒンジの裏側にあるボルトを締めたり緩めたりしなければならず特殊な工具が必要になる。
08.JPG

これがその特殊工具、ドアヒンジレンチ。
先端がL字型に曲がっていて、ヒンジの裏にあるボルトに届く。
09.JPG

特殊工具があっても根気のいる作業で、1時間ぐらいかけてじっくりと調節して完了。
10.JPG
ドアの開閉でガタッと落ちる感覚にすっかり慣れてしまっていたので、きちんと閉まるドアにちょっと戸惑ってしまう。
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コメント 8

やなぼー

こんなN型のレンチ、初めて見ました(^_^;)
ウチのも22年ものだけど、そんなことにはなってないです(^_^)v
by やなぼー (2013-12-17 05:34) 

nozzy

ホームセンターではまず店頭在庫してないですから、見かけることはないでしょうねえ。
ドアヒンジの損耗は年数よりも乗る頻度が影響してきます。
うちのアルトは日常の足としてほぼ毎日乗ってますから。
それに、ビートは後席へのアクセスを考えなくていい分ドアが短いし、ドア自身の高さも低いから、アルトに比べればヒンジにかかる重量がずっと軽いのでしょう。
同年代のホンダ車だと、サイバーCR-Xなんかはわりと少ない走行距離でドアの立て付けが悪くなってたように覚えています。
by nozzy (2013-12-17 12:36) 

たくや

そんな場所は普通交換しないですよね?
新しいのは、それなりの対策品だと助かりますね。
by たくや (2013-12-18 10:59) 

nozzy

事故などでドアをぶつけたりしない限り、なかなか交換する機会はないですね。
表面処理は異なりますが品番は変わってないので、対策品ではないと思います。
軽自動車ですから、普通の使用用途で7,8万キロ走るまでのドア開閉に耐えれば問題ないって考えかもしれませんね。
それに、うちのアルトはもう15年、13万キロですし、とくに弱点でなくてもそろそろガタがきてもおかしくありません。
by nozzy (2013-12-18 12:29) 

うえいぱうわ

ああ、やっぱりあるんですね。専用工具。
でもドアの立て付けを調整するのって、根気が要求される
仕事になるでしょうねえ。調整幅が微妙そうですし。
お疲れ様でした。
by うえいぱうわ (2013-12-27 00:39) 

nozzy

微妙な調整幅というのはおっしゃるとおりですが、滑らかに動いてくれないのがその微妙なさじ加減を難しくしていますね。
下げるときはげんこつで窓枠を上からとんとんと叩いてずらすんですが、ある瞬間にズコッと行きすぎてしまいます。
by nozzy (2013-12-27 12:34) 

ゆうき

部品がペイントされているのではなくて取り付けた後に塗装しているのでは?

フェンダーのボルトの塗装で修理歴判断したりしますよね。
by ゆうき (2016-05-23 09:06) 

nozzy

わたしは塗装されたのが、車体に取り付けられる前か後かは特に言及してないのですが、取り付けた後に塗装されているなら、ワッシャーに隠れる部分は塗料が乗ってないはずですね。
実際のところ、ドアパネルに組みつけた後に塗装して、ボディに取り付けられているのでしょう。
いずれにしても、古いものには亜鉛メッキクロメート処理は施されていなくて、表面処理は塗装のみのようでした。

それと、フェンダーのボルトの塗装で修理歴は判断できないと思いますよ。
もっとも、ゆうきさんがおっしゃる「修理歴」が、中古車の商品説明に使われている「修理歴」とは違うならどうか知りませんが。
by nozzy (2016-05-23 17:05) 

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