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ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。

長崎・佐世保ツーリング(後編) [旅日記]

初めて長崎県を訪れた旅のつづき。
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佐世保港の壮大な眺めとか九十九島(くじゅうくしま)の絶景とか、見どころの多い佐世保であったけど、バイクを走らせることに夢中でろくに写真も撮らずに長崎市へと向かった。
こんなとき、走りながら動画や写真を撮れるアクションカメラがかドライブレコーダーが欲しいなあと思ってしまう。

佐世保からはハウステンボスの脇を抜け、西海橋を通って大村湾の西側を南下した。
途中、針尾送信所にも立ち寄ったが、すでに真っ暗で見学施設も閉まっていた。
交通量の多いR206から長崎市へと入り、長崎駅近くのビジネスホテルに到着したのは19時過ぎだった。

ホテルで一息ついてから、路面電車に乗って中華街にくり出した。
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20時をまわったぐらいだというのに、横浜の中華街とは違って、飲食店以外はすでに閉店していた。
横浜中華街だとこの時間はまだまだ人通りが多くて、夜はこれからだぜって雰囲気なのだが…

そんな中華街の一角にある、江山楼で晩ごはん。
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店の内外装は中華だが、和装の上に割烹着を着たお姐さまがたが接客するスタイル。

で、注文したのは長崎名物、皿うどん(細麺)。
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そしてもういっちょ、皿うどん(太麺)。
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1人でダブル皿うどんという暴挙を成し遂げてやったぜ。
店員さんもびっくりして「麺が違うだけで同じ味ですよ!?」とか言ってた。
わたしはパリパリに揚げた細麺の皿うどん、いわゆる揚げ焼きそばしか知らなかったのだけど、出発前にリサーチしてみたら揚げずに茹でた太麺のバージョンもあるのを知った。
これは食べ比べるしかないでしょ。
結露から言うと甲乙付けがたく、どちらも美味い。
麺にかけられている“あん”には同じ具材が使われていて似たような見た目だが、味付けははっきりと違いがわかる。
細麺のほうはどろっとしていて、味付けが薄い。
麺自体が濃い味で、パリパリの香ばしさを引き立てる。
いっぽう太麺の方はさらっとしていて、干し貝柱かなにか、出汁の香りが強烈に鼻を抜ける濃いめの味つけ。
麺は横浜の家系ラーメンより一回り太いぐらいかな。
もちもちとしていて弾力のある食感がクセになる。
パリパリ細麺とどっちか選べといわれると、悩んでしまうな。

ふー食った食った!
少々腹がきついが、食べ比べてなかったら後悔してたな。

腹ごなしに、路面電車に乗って夜の長崎を散歩してみた。
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まずは長崎で一番大きいと言われてる歓楽街の思案橋に行ってみた。
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横浜の桜木町にある店内で大道芸をやってるバーみたいな、おもしろい店があれば立ち寄ってみたのだが、特に興味をそそられる店もなかった。

それよりも、もっと見たいものがあったので、酔っ払いで賑わう歓楽街をあとにした。
川沿いをぼちぼち歩いてやってきたのは眼鏡橋。
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岩国の錦帯橋、東京の日本橋と並ぶ三大名橋である。
眼鏡橋がかかる中島川には、ほかにも石造りの古風な橋がいくつも架かっていて夜10時までライトアップされている。
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眼鏡橋のライトアップが見られたら、歓楽街に戻って酒でも飲もうかとも考えていたがさすがに疲れた。
乗り慣れないバイクに長いこと跨がって、太ももの外側が攣りそうになってたし、もうホテルに帰って寝ることにしよう。

翌朝はゆっくり起きて、9時過ぎにホテルを出発。
朝の長崎市街をバイクでうろうろ。
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明るい時間に見ると、長崎市ってすごい地形だ。
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港から急峻な山が立ち上がっているのは神戸の六甲にも通じるものがあるけれど、長崎は山の上までびっしりと住宅街が連なっている。
そういえば、長崎の住宅街には住民のための斜行エレベーターがあるって聞いたことがあるのを思い出した。
来る前に思い出していたら、それらを見に行くのも計画に入れていたのだが…

長崎駅から10kmも離れていない住宅街から山へ入るとこんな景色もある。
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鹿尾川に建設された鹿尾ダムは近隣住民の散歩道にもなっているようで、朝から散歩やママチャリでポタリングしているおじさんもちらほら。
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住むには良い環境だなあ。

市街地を離れてR499を南下すると、ほどなくして海沿いに出た。
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この日の朝は未明まで雨が降っていたらしく、ところどころで路面が濡れていた。
風が強くて海は冬の日本海のようだ。
そんな荒海の向こうに大きな船が…
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ではなくて、奇界遺産、軍艦島である。
本当に軍艦みたいだ。
さらに南下して野母半島の先端、野母崎にとうちゃく。
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権現山という小高い山になっていて、天気がよければ北を向けば野母半島全体が見渡せそうだ。
高いところから見下ろす軍艦島はますます船のような見た目。
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東京から950km、海の向こうの上海までは780kmと聞くと、ずいぶん遠くへ来たもんだなあと実感する。
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戻りは長崎県道34号と雲仙グリーンロードをただただ楽しく走って島原半島へと向かった。
島原半島の東の端にある港から熊本まで高速フェリーで渡ることにした。
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大きな高級クルーザーのようなシルエットがかっこいいオーシャンアローは双胴船のフェリーだ。
双胴船のフェリーはほかに佐渡航路で運航されているが、外観はこっちの方がかっこいい。
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奮発して、かぶりつき席をとって前面展望をみながらゆったり…のつもりが、甲板上の設備が邪魔で、前面窓からの景色はいまいち。
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後ろのオープンデッキに出ると、カモメが船と同じ速度で飛んでいた。
天気がよければ雲仙岳の全貌が眺められたのだろうけどなあ…

午後4時にバイクを借りた店に到着し、店から熊本の中心街まではバスで移動した。
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熊本市街のビジネスホテルにチェックインする前に、遅めの昼メシ…てか、もう晩メシに近い時間だな。
走るのに夢中で食べることを忘れてた。
しかも、朝は寝坊して、食べずにホテルを出てきたから、この日初めての食事だ。
スマホで市役所前バス停から近い熊本ラーメンの店を探してみたら、有名な「桂花ラーメン」本店があった。
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ざく切りキャベツと豚の角煮がごろっと乗った太肉麺(ターローメン)を注文。
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マー油豚骨の香りが空きっ腹を刺激して、ゆっくり味わう間もなくがっついた。
ラーメン一杯じゃ食い足りねー!

熊本名物を肴に酒でも飲みに行きたいが、ちょっとばかり時間が早いか。
それに疲れて眠い。
とりあえずホテルにチェックインしてから考えよう。

ホテルで小一時間ほど仮眠してから夜の熊本にくり出した。
まずは熊本市内で乗り鉄旅。
熊本電鉄を全線乗り潰した。
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元京王や元東急の車両は全国各地で見られるが、東京メトロ日比谷線の03系がそのままのカラーリングで走ってるとは思わなかった。
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うへー、この時間帯に乗ると、群馬出張で特急『りょうもう』に間に合わないほど遅くまで仕事して、東武伊勢崎線に乗り入れてるヤツに乗って帰ったのを思い出してしまうわ。
東京メトロのロゴが入ってたところだけは熊本電鉄のロゴに差し替えられてるのがおちゃめ。
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熊本市電も一周ぐるっと乗り潰し。
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市役所前に戻ってきたら、絶賛修復中の熊本城がクレーンと一緒にライトアップされていた。
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熊本城下の目抜き通りからちょっと入ったところで、熊本名物が得意な居酒屋の「麦うさぎ」に行ってみた。
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まずは揚げたてカラシ蓮根。
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揚げてあるからカラシのツーン成分は飛んでるだろうとなめてかかっていたが、とんでもない。
涙がボロボロ出るほど辛いじゃないか。
一口食っては黒糖焼酎「れんと」のロックで流し込む。

わたしのオーダーを取りに来た店員さんは残念な若い女子だった。
「熊本の酒っていったら何?米焼酎かな?日本酒もうまいの?」て聞いたら、「わかんなーい」って顔で固まってしまった。
「じゃ、いいや、オススメ何?」って聞いたら、「いまこちらがキャンペーン中です」って、鹿子島の焼酎の3銘柄が書かれたメニューをくれた。
その中に森伊蔵があったのでオーダーしたら品切れだった。ダメじゃん。
てなわけで、キャンペーン中のなかから2番目候補の「れんと」である。

つづいて、馬ホルモンの煮込み。
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これはアレだ、大阪かすうどんのかす。
クニュクニュした食感の馬ホルモンを白味噌汁で煮込んだヤツ。
アッツアツでハフハフ言いながら食っては、れんとのロックでクールダウン。

そして最後に馬刺しの盛り合わせ。
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やっぱ熊本で食う馬刺しは違う気がする。
薬味を付けずに岩塩だけでイケるわー。
美味かった、馬勝った。
いつもならもう1〜2杯は飲むところだが、この日はこれ以上飲んだら5分歩いてホテルに帰るのもおぼつかない気がして終了。

翌朝は日の出前の6時ごろにホテルをチェックアウトして、バスで空港に向かった。
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空港から見えたあの山は阿蘇山だろうか。
雲に隠れて上空からの火口は見えず。
つくづく阿蘇山と縁がないな。

残る未経験県は鹿子島と高知。
鹿子島行くなら、大阪からフェリーに乗って行くのがいいかな。
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コメント 5

わたべ

皿うどんダブルという発想はないですね。
熊本馬刺し盛り合わせは、いろいろな部位があって旨そうです。
by わたべ (2020-03-02 21:15) 

nozzy

いやー、迷ったあげくやっちまいました、ダブル皿うどん。
by nozzy (2020-03-03 01:23) 

kokoro

桂花ラーメン懐かしいです!
関東にきて1年ちょっとですが、桂花のカップラーメンを
見つけたらたまに買ってしまいます
「れんと」は奄美大島でしたっけね(^^;

by kokoro (2020-03-04 15:50) 

てんてん

江山楼なら間違いないですよ
細麺と太麺なら、Wも分かりますよ
味わいが全然違いますからね^^
ちなみに どっちが好みでしたか^^
by てんてん (2020-03-18 21:30) 

nozzy

>kokoroさん
奄美大島の黒糖ですね。
奄美も行ってみたいです。
というか、鹿子島県にすらまだ行ったことないです。

>てんてんさん
ホント違いましたね〜
どっちが好みか…本文に書くつもりで頭を悩ませましたが、どっちも捨てがたいです。
江山楼に何度も行く機会があれば、たぶん、その日の気分次第で「今日は細麺の気分だな」って感じになるでしょうね。
by nozzy (2020-03-25 12:58) 

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