ここでの“ボンサイ”とは「盆栽」と「凡才」との二つの意味を含みます。盆栽のように、マシンをカスタマイズすること自体を楽しんでいる凡才人のブログです。
宮島ハイキング [旅日記]
世間は飛び石連休となった春分の日。
金曜も有休を取って4連休にして、新幹線とレンタカーで宮島まで行ってみた。
仕事やプライベートで広島市内に訪れることは何度かあったが、宮島に渡るのは小学校の修学旅行以来だ。
あのときは原爆ドームから宮島に移動し、一泊してナタリー遊園地や安佐動物園で遊んで帰った道程だった気がするな。
早朝のバスの車窓から江の川の川面に川霧が立ち上がっていたのとか、ナタリー遊園地のジェットコースターが海に向かってすっ飛んでいきそうな光景だったのとか、ホテルの部屋が暑くて寝苦しかったこととか、今でも覚えてる。
そういや、バスの中でだれかがゲロして、ほかのだれかがもらいゲロしていたような気もするな。
21日は朝から新幹線で移動して、昼過ぎに福山に到着。
駅前で尾道ラーメンを食べるつもりが、木曜定休日でがっくり。
隣の洋食屋で懐かしい味のナポリタンを食ってからレンタカーを借りた。
広島県の山間部をドライブしてダム巡りつつ、宮島口のフェリー乗り場の真ん前にあるビジネスホテルにチェックインした。
夕飯に駅前にある観光客向けの飲食店で穴子飯を食い、広島電鉄宮島線を乗り潰して1日目は終了した。
翌朝は7:30ごろにチェックアウトして、フェリーに乗って宮島へ渡る。
JR西日本宮島フェリーの7:40発。
運賃は180円で、横浜市営地下鉄のひと駅分より安い。
この航路は広島県道43号の一部だから運賃のほかに自治体が運行負担金が出ているのだろうか。
空は曇っていてあまり展望はよくないが、宮島の山のカタチははっきり見える。
と同時に、こんなにゴツゴツしてるんだっけ?とやや不安になってくる。
実は今回、厳島神社の背後にそびえる霊峰、弥山に登るのが目的なのである。
片道10分程度の航路を半分まで行くと、厳島神社の海上鳥居が近づいてきた。
琵琶湖にも似たようなのがあるが、大きさのせいか存在感がちがうねい。
宮島に到着してターミナルを出ると、平清盛像が立つ広場に出る。
たしか小学生のころ、ラッパで鹿を呼び寄せるおじさんの話を聞かされたのはここだったかなあ。
「おじさんのことテレビで見たことあるひと〜?」って質問に、わたしだけが手を挙げて、土産屋で売ってるキーホルダーをもらったんだよなあ。
今では害獣扱いになってしまっているらしく、鹿せんべいは廃止されて、鹿にエサをやることも条例で禁止されているのだとか。
かつては奈良公園ぐらいに多くの鹿が闊歩していた記憶があるが、この日は両手で数えられるぐらいの数しか遭遇しなかった。
フェリー乗り場から5分ほど歩くと、海上鳥居のすぐそばの岸に着く。
こんなに近いところから見られるんだっけ?
そんな岸辺から本殿のほうへ目を向ける。
写真の右寄り、ラクダのこぶのようにぽっこり突き出ているあの山が弥山か。
どう見ても山頂付近は険しそうな山容だなあ。
厳島神社の裏を素通りして、フェリー乗り場から約20分ほど歩いたところで宮島水族館の前を通過。
まだ開館前なので、まったく人の気配がない。
水族館を通り過ぎたあたりから山に向かって歩くと、大元神社に着く。
ここの境内の裏が今回のルートの登山口なのである。
大元コースというルートで、案内板によると2時間程の行程だそうだ。
標高535mの山にしてはなかなかのボリュームに感じる。
標高差400mぐらいの高尾山一号路が1時間半とされているから、それより少しきつい程度なのかな。
飛鳥時代に創建されたという大元神社は保食神 を祀る。
保食神は馬の神様ということで、常滑焼のような材質の馬のオブジェも祀られている。
境内のソメイヨシノは開花したばかりといったところか。
ちょうど東京でも前日に開花宣言されたところだったな。
同じ境内にあるヤマザクラは満開。
馬の神様に旅の安全を祈願して、8:50ごろからぼちぼちと歩を進める。
初めは遊歩道と行ってもいいぐらい、なだらかな道ではあったけれど…
20分も歩かないうちに階段道になってしまった。
50分ほど歩くとそこからは延々と急斜面を登るばかり。
大岩が断崖をなし、道は歩けるルートを探すかのように右へ左へと迂回しながら登っていく。
ときには見上げるほど垂直に立った岩の壁を回り込む。
まるで伝説級にRockな男が立ち塞がっているかのごとし。
厳島と呼ばれるだけのことはある近寄りがたい岩山である。
太ももが攣りそうな岩の階段を休み休み登り、駒ヶ林という、弥山の西隣にあるピーク付近に到達したのは10:00ごろ。
ここまでで70分かかったが、思っていたより良いペースだ。
あとはいったん下って80mほど登り返すと弥山の山頂だ。
が、いきなり急な下り階段。
うげー これは幸先が悪い。
下りきった馬の背には仁王門が建てられている。
あとちょっと
あとちょっと
と心に言い聞かせながら、急な階段を上り続けると千満岩 というのがあった。
「干」の誤字ではなくて「千」とかいて「かん」。
なんでも、厳島神社の干潮時には水がなくなり、満潮時には水を湛え、その水は塩味がするのだとか。
もうすこしきれいだったら、ちょっと舐めてみようかって気になったが、風呂の水を抜き忘れて2泊3日の旅行に出かけてしまったような濁り具合なのでやめた。
千満岩を過ぎるとすぐに山頂に到着。
大元神社からここまで1時間35分、10:20ごろの到着だった。
暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい気候の中で、ちょうどいい具合に汗をかく程度だったな。
途中の急階段はしんどかったけど。
山頂にはブラタモリでも紹介された巨岩がゴロゴロ。
まるで伝説のRockバンドのようである。
ブラタモリでやっていたけど、山全体が大きな花崗岩でできていて、風化しやすい花崗岩がこのような険しい山容を形成しているのだとか。
その険しさが神体山として信仰の対象となったのが宮島なのである。
見渡してみると中国山地のなだらかで丸い山の連なりとは違う雰囲気がある。
この感じ、六甲とかにも似ている気がするな。
あそこも花崗岩の塊だったはず。
一息ついたところで山頂をあとにして、ロープウェイの山頂駅まで下る。
福山駅に14:00までに着かなければ、指定席をとった新幹線に間に合わないので、あまり余裕はないけれどヤブツバキの花が咲き残る道を下りながらぶらぶらと写真散策にふける。
黄緑色がかった地味な花を付けるのはシキミたん。
鈴なりのピンクの花はアセビたん。
ロープウェイ山頂駅の近くにはたわわに咲いたアセビがたくさん植えられていた。
下って登って、弥山の東隣にある獅子岩のピーク付近にはロープウェイの獅子岩駅がある。
多くの観光客はここから弥山を目指すが、少なくともスニーカーは履いてこないと足を痛めることだろう。
片道1000円で、いわゆる普通のロープウェイとゴンドラリフトを乗り継いで獅子岩山頂とふもとの紅葉谷公園を結ぶ。
紅葉谷公園から30分ほど歩いてフェリー乗り場に着いたのは11:40ごろだった。
レンタカーで福山まで戻って今度こそは尾道ラーメンを…と思っていたけど、その時間はなさそうだ。
平行して運行している宮島松大汽船も含め、現在はこの写真に写っているような前後対称形のフェリーしか運航されていないようであるが、たしか小学校のころは普通のカタチの船に乗って往復した気がする。
ガンダムに出てきたゾックという水陸両用モビルスーツを思い起こさせて、子供のころはこれに乗りたかったものである。
そんなわけで、一泊二日の宮島ハイキングは終了。
帰ったらやっぱり太ももが筋肉痛になっていた。
さて、つぎは桜が満開になったころ、群馬のわたらせ渓谷へサイクリングにでも出かけてみようかな。
金曜も有休を取って4連休にして、新幹線とレンタカーで宮島まで行ってみた。
仕事やプライベートで広島市内に訪れることは何度かあったが、宮島に渡るのは小学校の修学旅行以来だ。
あのときは原爆ドームから宮島に移動し、一泊してナタリー遊園地や安佐動物園で遊んで帰った道程だった気がするな。
早朝のバスの車窓から江の川の川面に川霧が立ち上がっていたのとか、ナタリー遊園地のジェットコースターが海に向かってすっ飛んでいきそうな光景だったのとか、ホテルの部屋が暑くて寝苦しかったこととか、今でも覚えてる。
そういや、バスの中でだれかがゲロして、ほかのだれかがもらいゲロしていたような気もするな。
21日は朝から新幹線で移動して、昼過ぎに福山に到着。
駅前で尾道ラーメンを食べるつもりが、木曜定休日でがっくり。
隣の洋食屋で懐かしい味のナポリタンを食ってからレンタカーを借りた。
広島県の山間部をドライブしてダム巡りつつ、宮島口のフェリー乗り場の真ん前にあるビジネスホテルにチェックインした。
夕飯に駅前にある観光客向けの飲食店で穴子飯を食い、広島電鉄宮島線を乗り潰して1日目は終了した。
翌朝は7:30ごろにチェックアウトして、フェリーに乗って宮島へ渡る。
JR西日本宮島フェリーの7:40発。
運賃は180円で、横浜市営地下鉄のひと駅分より安い。
この航路は広島県道43号の一部だから運賃のほかに自治体が運行負担金が出ているのだろうか。
空は曇っていてあまり展望はよくないが、宮島の山のカタチははっきり見える。
と同時に、こんなにゴツゴツしてるんだっけ?とやや不安になってくる。
実は今回、厳島神社の背後にそびえる霊峰、弥山に登るのが目的なのである。
片道10分程度の航路を半分まで行くと、厳島神社の海上鳥居が近づいてきた。
琵琶湖にも似たようなのがあるが、大きさのせいか存在感がちがうねい。
宮島に到着してターミナルを出ると、平清盛像が立つ広場に出る。
たしか小学生のころ、ラッパで鹿を呼び寄せるおじさんの話を聞かされたのはここだったかなあ。
「おじさんのことテレビで見たことあるひと〜?」って質問に、わたしだけが手を挙げて、土産屋で売ってるキーホルダーをもらったんだよなあ。
今では害獣扱いになってしまっているらしく、鹿せんべいは廃止されて、鹿にエサをやることも条例で禁止されているのだとか。
かつては奈良公園ぐらいに多くの鹿が闊歩していた記憶があるが、この日は両手で数えられるぐらいの数しか遭遇しなかった。
フェリー乗り場から5分ほど歩くと、海上鳥居のすぐそばの岸に着く。
こんなに近いところから見られるんだっけ?
そんな岸辺から本殿のほうへ目を向ける。
写真の右寄り、ラクダのこぶのようにぽっこり突き出ているあの山が弥山か。
どう見ても山頂付近は険しそうな山容だなあ。
厳島神社の裏を素通りして、フェリー乗り場から約20分ほど歩いたところで宮島水族館の前を通過。
まだ開館前なので、まったく人の気配がない。
水族館を通り過ぎたあたりから山に向かって歩くと、大元神社に着く。
ここの境内の裏が今回のルートの登山口なのである。
大元コースというルートで、案内板によると2時間程の行程だそうだ。
標高535mの山にしてはなかなかのボリュームに感じる。
標高差400mぐらいの高尾山一号路が1時間半とされているから、それより少しきつい程度なのかな。
飛鳥時代に創建されたという大元神社は
保食神は馬の神様ということで、常滑焼のような材質の馬のオブジェも祀られている。
境内のソメイヨシノは開花したばかりといったところか。
ちょうど東京でも前日に開花宣言されたところだったな。
同じ境内にあるヤマザクラは満開。
馬の神様に旅の安全を祈願して、8:50ごろからぼちぼちと歩を進める。
初めは遊歩道と行ってもいいぐらい、なだらかな道ではあったけれど…
20分も歩かないうちに階段道になってしまった。
50分ほど歩くとそこからは延々と急斜面を登るばかり。
大岩が断崖をなし、道は歩けるルートを探すかのように右へ左へと迂回しながら登っていく。
ときには見上げるほど垂直に立った岩の壁を回り込む。
まるで伝説級にRockな男が立ち塞がっているかのごとし。
厳島と呼ばれるだけのことはある近寄りがたい岩山である。
太ももが攣りそうな岩の階段を休み休み登り、駒ヶ林という、弥山の西隣にあるピーク付近に到達したのは10:00ごろ。
ここまでで70分かかったが、思っていたより良いペースだ。
あとはいったん下って80mほど登り返すと弥山の山頂だ。
が、いきなり急な下り階段。
うげー これは幸先が悪い。
下りきった馬の背には仁王門が建てられている。
あとちょっと
あとちょっと
と心に言い聞かせながら、急な階段を上り続けると
「干」の誤字ではなくて「千」とかいて「かん」。
なんでも、厳島神社の干潮時には水がなくなり、満潮時には水を湛え、その水は塩味がするのだとか。
もうすこしきれいだったら、ちょっと舐めてみようかって気になったが、風呂の水を抜き忘れて2泊3日の旅行に出かけてしまったような濁り具合なのでやめた。
千満岩を過ぎるとすぐに山頂に到着。
大元神社からここまで1時間35分、10:20ごろの到着だった。
暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい気候の中で、ちょうどいい具合に汗をかく程度だったな。
途中の急階段はしんどかったけど。
山頂にはブラタモリでも紹介された巨岩がゴロゴロ。
まるで伝説のRockバンドのようである。
ブラタモリでやっていたけど、山全体が大きな花崗岩でできていて、風化しやすい花崗岩がこのような険しい山容を形成しているのだとか。
その険しさが神体山として信仰の対象となったのが宮島なのである。
見渡してみると中国山地のなだらかで丸い山の連なりとは違う雰囲気がある。
この感じ、六甲とかにも似ている気がするな。
あそこも花崗岩の塊だったはず。
一息ついたところで山頂をあとにして、ロープウェイの山頂駅まで下る。
福山駅に14:00までに着かなければ、指定席をとった新幹線に間に合わないので、あまり余裕はないけれどヤブツバキの花が咲き残る道を下りながらぶらぶらと写真散策にふける。
黄緑色がかった地味な花を付けるのはシキミたん。
鈴なりのピンクの花はアセビたん。
ロープウェイ山頂駅の近くにはたわわに咲いたアセビがたくさん植えられていた。
下って登って、弥山の東隣にある獅子岩のピーク付近にはロープウェイの獅子岩駅がある。
多くの観光客はここから弥山を目指すが、少なくともスニーカーは履いてこないと足を痛めることだろう。
片道1000円で、いわゆる普通のロープウェイとゴンドラリフトを乗り継いで獅子岩山頂とふもとの紅葉谷公園を結ぶ。
紅葉谷公園から30分ほど歩いてフェリー乗り場に着いたのは11:40ごろだった。
レンタカーで福山まで戻って今度こそは尾道ラーメンを…と思っていたけど、その時間はなさそうだ。
平行して運行している宮島松大汽船も含め、現在はこの写真に写っているような前後対称形のフェリーしか運航されていないようであるが、たしか小学校のころは普通のカタチの船に乗って往復した気がする。
ガンダムに出てきたゾックという水陸両用モビルスーツを思い起こさせて、子供のころはこれに乗りたかったものである。
そんなわけで、一泊二日の宮島ハイキングは終了。
帰ったらやっぱり太ももが筋肉痛になっていた。
さて、つぎは桜が満開になったころ、群馬のわたらせ渓谷へサイクリングにでも出かけてみようかな。
ロビンマスクめちゃカッケ~!!
by よっすぃ〜と (2019-03-30 20:53)
宮島って言うと、人しか思い浮かばないですね。
あっ、あと鹿ですかね。
by わたべ (2019-03-31 18:11)
>よっすぃ〜とさん
精密鋳造のステンレス製だそうで、重量7kg、お値段16万4千円だそうですよ。
>わたべさん
山に入る前の朝はまだ人が少なかったですが、降りてきて昼近くになると混み合ってましたよ。
鹿はやっぱり少なかったですね。
by nozzy (2019-04-01 21:41)